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16 _ excitement ページ20

ジリリリリリ....




無機質な機械音が聞こえる。

隣にはぬくもりがあった。





私の隣には、確かにぬくもりがあった。





「………ゾ…ムっ、」




まだ起きていない彼をそっと抱き締める。


彼の匂いだ。


ぽかぽかした、お日様の匂い。

とても落ち着く匂い。


懐かしい。


いつぶりだろうか、こんなに幸せな気分になったのは。

いつもならご飯を作りに行く時間だが、そんなことを忘れて彼を起こす二度目の目覚ましが鳴るまでずっと抱き締めていた。



ジリリリリリ....




目覚まし時計が鳴った。

彼を起こして説明しないと。



「……ゾム、起きて。」



寝起きが悪い彼をいつも通り揺さぶって起こす。こんなこといつもしてたなー、と振り替える。




「……んー、あとちょい、まって」




ごそごそしながら彼は布団に更にくるまる。




仕事に遅れるよ?、と言おうとして気づいた。

そこには、グルッペンがいる。あいつが、ゾムとシャオロンの命を奪ったあいつが。

このまま起こさない方がいいのではないか。

と思ってた最中、彼は急にスッと起きて、仕事に行く準備を始めた。



「ちょ、ゾム待って

話を聞いてほしいんだけど…ゾム!」




「ごめん、今日は早めに出ないといけんから後でその話聞くな」



そう言いゾムは素早くパーカーに着替え仕事場へ向かおうとしている。

なにか言わなくちゃ、止めないと、




「仕事場へ、行かないで。お願い。今日だけはダメ。」




私は彼を抱き締め、止めた。




「……今日だけは絶対に行かないといけん。どうしても外せない用事があるんや。」



ちがう、そうじゃない。それより大事な事がある。それを言う前にゾムは私にキスをする。

久しぶりで、思わず黙った私を見ていってきます、と言いあっという間にドアを閉めていた。

慌ててドアを開けたが彼の姿はもう見つからなかった。

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凛桜ぽん(プロフ) - まつさん» ありがとうございます!まつさんの作品密かに拝見してて正直めちゃめちゃ喜んでます…!!(手が震えてる)よいエンドになる(はず)なので頑張ります!! (2018年7月17日 21時) (レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
まつ(プロフ) - めちゃくちゃ続き気になります…!!なんとか皆良い結末を迎えられることを願ってます!!更新頑張ってください!!! (2018年7月17日 21時) (レス) id: cd163d6252 (このIDを非表示/違反報告)
凛桜ぽん(プロフ) - あやト。さん» ありがとうございますううう!!ゾムニキ全然出せなくてちょっと放置プレイになってますけどこれから登場させていく(つもり)なのでどうかかっこいいゾムニキがでるまでお待ち下さい... (2018年7月3日 17時) (レス) id: cfdc257248 (このIDを非表示/違反報告)
あやト。 - ゾムニキぃぃ(´;ω;`)ブワッ 夢主ちゃんがカッコイイ...これからも頑張ってくださいな!! (2018年7月3日 17時) (レス) id: a3edd0f6e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:凛桜ぽん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年7月1日 20時

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