12 _ fanatic ページ15
「シャオロンが、邪魔者な訳ないじゃない…。
仲間だよ、今まで一緒に過ごしてきた…」
ずっと、私達は仲間だった。立場とか、そんなもの以上の関係でみんなと一緒に過ごしてきたはずなのに。
そして、誰よりも尊敬してきた人にこんなことあるのだろうか。
「仲間？
戦争とAさえいれば後はもういいんだ。
彼等さえいなくても死ぬわけじゃあないだろ？
…まあ今のでわかっているとは思うが、ゾムも俺が殺した。」
グズ。
少なくとも大先生の時みたいにふざけで言っていない。
でも、そんな言葉しか出てこないほど酷かった。
不思議と怒りもそれ以外の感情も全く感じられなかった。
怒りすぎると冷静になる、とはこの事だな。
「じゃあ、ゾムの時泣いていたのは、震えていたのは、」
「嘘に決まってるだろ。必死に笑いそうなのをこらえて震えていたのも悲しいという風に勝手に捉えていたからなぁ？」
彼はさもありなん、と言うように口走る。
「じゃあ、ゾムを殺したのは、その理由は、」
知りたくないのに聞いてしまう。私の考えがあっていたら、今までの死は全て、
「Aを愛しているからに決まってる。
初めて会った時からずっと、ずっと好きだった。狂ってしまう程にな。
その透き通った黒い目。艶やかな髪。陶器のように白い肌。響く凛としたソプラノの声。
細胞の１つとて、どれを取っても好きだ。
お前が望むならなんでも用意するし、誰を殺しても誰生かしても構わない。
だから、ずっと二人で、一緒に過ごさないか？」
グルッペンがこちらに手を伸ばしてくる。血に濡れた手を差し出さしてくる。
「じゃあ、シャオロンを…ゾムを返してよ！！」
手を振り払い、大きな声で叫ぶ。
「それはできないな。俺は殺してしまった奴は生き返らせることができない。それに、こいつらはAを取ろうとした。いや、ゾムの方はもう取ったな。
そんな奴らをもう一度生き返らせてAと喋らせるなんてヘドが出る。」
「………あ、ぁ」
声が思ったように出ない。
あぁ。彼は狂っている。
あぁ。彼に裏切られた。
あぁ。これは運命なのだろうか。
あのみんなが従うような、私が憧れていた総統はどこへ行ったのだろうか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 244人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「wrwrd」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凛桜ぽん(プロフ) - まつさん» ありがとうございます！まつさんの作品密かに拝見してて正直めちゃめちゃ喜んでます…！！(手が震えてる)よいエンドになる(はず)なので頑張ります！！ (2018年7月17日 21時) (
レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
まつ(プロフ) - めちゃくちゃ続き気になります…！！なんとか皆良い結末を迎えられることを願ってます！！更新頑張ってください！！！ (2018年7月17日 21時) (レス) id: cd163d6252 (このIDを非表示/違反報告)
凛桜ぽん(プロフ) - あやト。さん» ありがとうございますううう！！ゾムニキ全然出せなくてちょっと放置プレイになってますけどこれから登場させていく(つもり)なのでどうかかっこいいゾムニキがでるまでお待ち下さい... (2018年7月3日 17時) (レス) id: cfdc257248 (このIDを非表示/違反報告)
あやト。 - ゾムニキぃぃ(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ 夢主ちゃんがカッコイイ...これからも頑張ってくださいな！！ (2018年7月3日 17時) (レス) id: a3edd0f6e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
