終わらない恋の決着 ページ49
・
Aが2人を連れてきたのは海だった。
家からは徒歩圏内で行くことのできる海で、前に3人で訪れたのはもう10年くらい前になる
…
侑「…風気持ちえぇな〜」
治「でもなんで海？」
A「海ってデートぽくない？」
まあ…そう言われれば。
でもこれがデートかと聞かれると、メンツがメンツなのでいつもの散歩のような気がしなくもない。と治は思う
治「あそこら辺蟹おるかな。蟹」
侑「見つけても食うなよ」
・
…？
ふと、立ち止まったAに釣られて侑も治も歩くのを止める。2人を見つめたその目は少し熱を帯びているように見えた
「前に2人に告白された時の返事、今やり直しさせてくれん？」
…
侑治「……！」
突然のAのその言葉に一瞬2人とも肩を強張らせる。
喧しかった波の音が急に穏やかになった気がした
「私もな、2人の事が好き
侑が昨日、両想いやんな？って私に言うたけど、その通りや。勿論治とも。
けどそれとは別で、私は2人の気持ちにはこれからも応えられん」
…
侑「……それは」
治「俺らが姉弟やから？」
侑も治も切なそうな顔をする。
その質問にAは首を横に振った
…
「昨日からずっと考えてん。
昨日初めて、あんたら2人だけの�狃��瓩砲覆譴譴弌△覆鵑道廚辰拭�2人に抱きしめられると正直、まだ揺らぐわ。
…でもなぁ
それでもやっぱり、私はあんたらの�爐�姉�瓩乃錣燭ぁ�」
Aのいつもと変わらぬ優しい笑顔。だがあまりにも真っ直ぐな眼差しにはその硬い決意が見られた。
「………」
その顔に双子は、その体が同じものであるかのように同時に涙を流しながら笑った。
・
治「…それが、Aのほんまの幸せなら喜んでやで」
侑「…フッフ、あーあ、もう少しやと思ったんになぁ。お姉にはほんま、一生敵わんわ」
「…せやからな、」
(ぎゅっ…)
Aは泣き笑いをする2人をふわりと包み込むように抱きしめた。
「せやからこれからもお姉として
2人の事、もっと幸せにしてあげるな」
・
仕切りに生まれ変わる波の様に
双子とそのお姉の長い恋の決着に終止符がつき
そしてまた新たな3人の日々が始まるのだった
fin.
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兎海(プロフ) - さなさん» わ〜、（ ; ; ）楽しくよんでくださり、ありがとうございました！ (2020年6月30日 21時) (
レス) id: 7a66186871 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 完結お疲れ様です！毎日楽しく読ませていただきました！ありがとうございました(o^^o) (2020年6月30日 21時) (レス) id: 044cdc5137 (このIDを非表示/違反報告)
兎海(プロフ) - すみた先生さん» うれしいです（ ; ; ）読んでくださりありがとうございました！ (2020年6月30日 18時) (レス) id: 7a66186871 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 完結おめでとうございます！いつも楽しく、ドキドキさせてもらいました！ (2020年6月30日 17時) (レス) id: 3d497f3b24 (このIDを非表示/違反報告)
兎海(プロフ) - 東雲。さん» 本当ですね…汗 ご指摘ありがとうございます！訂正しました。 (2020年6月21日 8時) (レス) id: 7a66186871 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：兎海 | 作成日時：2020年5月16日 23時
