73話-Side Hiroki- ページ36
『お花ありがとう。びっくりした！』
此方もいよいよ本番という所でAの初の帝劇舞台が幕を開けた。
AからのLINEに頬を緩める。
「参騎ってレミゼ本番中に本番なんよなー。台本送られてくんのはギリギリかな」
洸とも暫く会えてないし楽しみでもある。洸も2.5の他の舞台に出ずっぱりでとにかく3人とも忙しい。
それでいて台本も物によってはギリギリに上がってくる事も多い。ダンサーもいるけど3人が主軸で回す舞台。今のところ想像はつかなかった。
『どっきり大成功〜！観に行けるのもうちょい後やけど、怪我なく頑張ってね』
『なんかいっつもされてばっかりで私も仕返しがしたい…』
『いや仕返して。めっちゃ物騒やん！笑笑』
会えなくても直接話せなくてもこういう時間が楽しいし、嬉しい。この前もいくみんと飯食ってる時に「今日靴履いたよ！」なんてプレゼントした靴を履いた足元を撮った写真が送られてきてにやついた。
そんでもっていくみんにめっちゃいじられた。いくみんは俺より先にエニゴに行けるらしくてネタバレしたらどつくなんて冗談を言い合ったばっかりだ。
『別にしたいからしてるだけやし、誕生日祝ってもらったし！気にせんでいいからね』
まぁ何度も言うけど付き合ってるタイプがAなんは珍しいって言われるんやけど、なんならこんなに頑張ってる自分も珍しい。
頑張ってるって言うとちょっと違うんやけど、連絡も含めてこんなマメな方じゃなかった。高校の時とかよく連絡をくれないって怒られた性質だ。
(まぁAとも間空く時普通に半月以上空く時あるけど……)
自惚れかもだけどそういう時、Aは我慢してくれてんのかなぁと思う。何も主張してこないのが楽でもあり、ただ心配にもなる。まぁじゃあ何とかせぇよって話なんやけど、逆にしつこいと思われるのも嫌で。
そんな所まで考えて、スマホから目を離して天井を見上げる。
「あ〜〜」
(いやなんかもうAの事めっちゃ好きやん)
自分ばっか前のめりで年上の癖に恥ずかしい。そう思いつつ、エニゴの公式アカウントを見る。Aの相手役は著名なミュージカル俳優でテノールの声が特徴的な人だ。
そして下の名前は「まりお」。
「ひろきはまぁまぁおるけど、まりおって名前2人目見つけるとは思わんかったなぁ」
(そういえば麻璃央くん元気かなぁ)
気付けば気の利く黒髪のあの人を思い出した。
このまりお繋がりでAにまさかの出来事が起きる事を俺はまだ知らない。
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emer(プロフ) - ジゼルさん» ご感想ありがとうございます！とても嬉しいです〜！初小説で拙いですがご感想励みに頑張ります…！ (2020年4月21日 23時) (
レス) id: a9775c7f67 (このIDを非表示/違反報告)
ジゼル - 凄く面白いです！！！夢中で読んでしまいました(*´ω｀*)ご無理せず更新頑張ってください！！！ (2020年4月21日 1時) (レス) id: a4f4dbe6ea (このIDを非表示/違反報告)
emer(プロフ) - 晴菜さん» いつもありがとうございます。続編も程々に頑張ります！ (2019年11月3日 20時) (レス) id: cd93ae58f2 (このIDを非表示/違反報告)
晴菜 - 続き楽しみにしています！無理せず頑張って下さい！ (2019年11月3日 1時) (レス) id: 3c5af7941e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：emer | 作成日時：2019年10月31日 23時
