45話-Side Hiroki- ページ4
「此処で俺が避けた正攻法を洸が使うとか考えないやんか〜〜〜！」
「いや女子か。なんやねんその足ばたばたさせるリアクション」
稽古初日の深夜。居ても経ってもいられずいくみんに連絡を取って家に転がり込んだ。
いつかに暴露した時みたいに「ええ〜」といくみんは驚きつつ、俺の話を聞いてくれた。この「えー」って感じ、ちょい前に洸に同じリアクションしたわ。人間驚くと言葉なんか早々出てくるもんじゃない。
「しかし、押してダメかもって引いたら、引くタイプそうな男子が押しにいった感じかぁ」
「いやなんの解説してるんまじで。てか、洸みたいな男に急に迫られたらキュンとするんじゃ……え、俺が女子やったらどうやろ……」
「落ち着け宏規。今のお前だいぶおもろいで」
「別にウケとか狙っとらんわ。いやその場は結構へぇ、そうなん？負けんし。みたいな態度で帰って来たんよ。いや、でもやばいわ。ええ、やば…」
口を抑えながら天井を仰ぐ。別に好きな子が被ったからって洸自体を嫌いになったりしない。まじで良い奴やと思ってるし、逆に此処で遠慮されるのも変な話嫌だなと思う。
「というか正直に言うあたり正直者というか何というか。別に言わんでもモーションはかけれたわけやん？高野君は宏規にも隠し事したくなかったんやないかなぁ」
「そうなぁ…。俺やったら多分黙ってアタックしちゃうし、そこが洸との違いかも」
まぁ今回はだいぶ猫を被って遠回りして、結果洸からえげつないパンチを食らったわけやけど。でも不思議なもので嫌とは思わない。
「正直稽古とか本番中まじで他の事出来ん性質やしな〜。ノスワンとか陰陽師中も中々ブログとか更新出来んかったし。まず仕事に集中かな。Aちゃんも洸もそうやと思うし」
「そこは切り替え凄いよなぁ。だってAちゃんと宏規の朗読観に行ったけど、絶対皆2人が裏でこんなもだもだしとると思わんもんな。凄いしれーっと涼しい顔で恋愛物やっとるわぁってなったわ」
「そりゃ仕事やし、お互いそれでお金貰っとるんやから当たり前やん」
でも、えらいなぁといくみんは褒めてくれる。
「で、今後はどうするん。攻めに転じるん？」
「わからん。でもまぁ、負けん！そんだけかな」
「漠然としとるなぁ〜。そしてなんか知らんけど自信ありげ」
「まぁ、根拠のない自信で生きてるとこあるからなー」
強がっても今回ばかりは自信なんかない。でも絶対負けたくないとは思ってる。
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emer(プロフ) - ジゼルさん» ご感想ありがとうございます！とても嬉しいです〜！初小説で拙いですがご感想励みに頑張ります…！ (2020年4月21日 23時) (
レス) id: a9775c7f67 (このIDを非表示/違反報告)
ジゼル - 凄く面白いです！！！夢中で読んでしまいました(*´ω｀*)ご無理せず更新頑張ってください！！！ (2020年4月21日 1時) (レス) id: a4f4dbe6ea (このIDを非表示/違反報告)
emer(プロフ) - 晴菜さん» いつもありがとうございます。続編も程々に頑張ります！ (2019年11月3日 20時) (レス) id: cd93ae58f2 (このIDを非表示/違反報告)
晴菜 - 続き楽しみにしています！無理せず頑張って下さい！ (2019年11月3日 1時) (レス) id: 3c5af7941e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：emer | 作成日時：2019年10月31日 23時
