「せーのっ！！」 ページ20
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田「はいマスク。ないよりマシってね」
「ありがとう、ございます……」
田「ん。じゃあ行きますか。こっちこっち」
深「おい、Aになんかすんなよ」
田「……信用ないねぇ俺。こんなとこで手を出すほど人間腐ってないから」
軽くやり取りをしたあと、田中さんの背中を追って壁を伝って歩く。
立ち止まった田中さんは手探りで何かを探していた。
何を探しているのか聞けば二階へ上がる階段がある部屋への入口がこの辺にあるらしい。
なんて聞いたから私も壁をペタペタしていたら、背後から「あ”あ”あ”」と奴ら独特の声がしてビクッ！と肩が上がった。
叫びそうになって田中さんに口を手で覆われて事なき得た。
田「っぶねぇ。音に敏感だから気を付けて」
コクコクコク。
ドアを見つけてゆっくりと引き戸を開けて、田中さんはクイッと私の腕を引っ張り先に入るように指示をする。
恐る恐る中へ入り周りを見ると、小窓から照らされた月明かりに埃がキラキラと反射して光ってる奥に階段が見えた。
ホッ、とした。
田「嘘だと思った？」
ヒョイッと背後から覗き込まれて、またしても驚いて飛び退く。
今回は声出さなかっただけ偉いでしょ！
田「ごめんごめん。信用できねぇかもしんねぇけど、ここにゾンビを閉じ込めておくのは反対だったんだよね」
あ、天井低くなるから頭気を付けてね。と先を行っていた田中さんが上を指してる。
田「いくら身内でも、あれはもう人じゃねぇじゃん。期待したって、あれが人に戻ることなんてきっと有り得ない。だったらいつまであのままでいさせるんだって」
人一人がギリギリ通れるくらいの細い足場があるだけの二階部分。
確かにロープが結んであった。
俺はここからあっちへ、君はそっちね。と会話の間にもちゃんと指示をしてくれるから、うんと頷いておく。
田「もしさ、あいつらに感情が残ってるとしたら何を望むと思う？」
「えっと、」
田「ふふ、まあいいわ。今は作戦通りやりますかね。落っこちるなよ」
「はい！」
田中さんの合図でナイフを手摺に当てる。
田「一気に行けよ、せーの！」
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ゆきんこ(プロフ) - k.さん» コメントありがとうございます！恋愛モノとしては物足りないだろうこちらの作品を読もうと思ってくださったことに感謝です😭 💜さんは皆さん言ってくださいますね。私が何気に一番頑張って書いたところです。こちらこそありがとうございました😌 (2023年3月19日 22時) (
レス) id: 681c78ed1e (このIDを非表示/違反報告)
k.(プロフ) - こんばんは！いつも楽しくお話し読ませてもらっています！このお話以外も好きですが、このお話は読み終わってもずっと頭から離れず、すごく感動しました！特にふっかさんのとことか号泣しすぎてやばかったです…笑 素敵なお話を作ってくださりありがとうございました！ (2023年2月21日 22時) (レス) @page29 id: c4337e5301 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - リナさん» コメントありがとうございます！わわっ、そう言ってもらえて良かったです！もうここを書いた後どんな風に思われるかある意味恐怖でして。カッコいい結末にできたと思ってます。かっこいいです！彼は嫁も仲間も救いました！ (2021年9月17日 20時) (レス) id: e6ed62ce5f (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - ふっかさんの漢気に涙が止まりません！！買い物途中にも思い出して泣きそうになりました、どーしてくれるんですか！ふっかさん！！！ (2021年9月17日 17時) (レス) id: 7aedc618bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あきさん！コメントありがとうございます！そして読んでくださるんですね(泣)自分で書いてて最低←ですが覚悟しておいてもらえると(ええ色々と)助かります(汗)分かりやすい展開が待ってると思いますがよろしくお願いします。 (2021年8月17日 22時) (レス) id: bf817d2202 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年8月17日 11時
