3. No side ページ5
「…ああ、紡さん。戻ってきたんだ。
今日は徹夜するから…」
部屋から出てきたマネージャーに目を擦りながら少年は言う。
「えぇ！？A、昨日も…」
「いいから。…帰りたく、ないし。明日も休むから」
そう言うと、少年はすぐにパソコンに向き合う。
「…ダメだよ、A…。ちゃんと寝ないと」
心配そうにマネージャーは見ている。
「…それ、そっくりそのまま紡さんに返す。…オレは、男だし。大丈夫」
「はいはい、やめなー」
部屋から出てきたのは二階堂大和。
「あっ、大和さん！A、本当に…どうしちゃったの？」
「…いや、何でもねぇから…仕事、するからどっか行ってくれよ…」
少年は机に突っ伏す。
「…A…。何か、あったら相談してね…？」
マネージャーはそれだけ言って部屋に戻った。
「ふーん…お前さん、マネージャーに何か隠してんだな？」
ニヤニヤしながら二階堂は言う。
「ある、けど…あんたが、大和さんが思ってるよーなことじゃねーよ」
少年は起き上がって言う。
「んー？じゃ、なんだと思ってるか当ててごらん」
「…オレが紡さんのこと好き…とかそのへん」
少年がそういうと、二階堂は驚いたように言う。
「おー、当たり。」
「というかそれ以外あるのかよ。
あと、オレは紡さんのこと、好きだけどそっちの好きじゃない。
それに、紡さんもオレのこと、弟みたいに…妹みたいに、思ってるんだよ…多分」
少年がそう言い終えると、二階堂はより驚いている。
「…はぁ…？」
「…あっ。まぁ、いいか。あんたは嘘つくの得意そうだし。口滑らした。
今のは秘密な」
人差し指を唇に当てて、微笑む。
秘密に…と言うのは、さっきの妹発言だろう。
秘密が全員にバレるまであと3日。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 129人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アイドリッシュセブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
