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３時を少し過ぎた頃、入口が少し騒がしくなった。
桜「すみません、遅くなりました」
「いいえ、大丈夫ですよ、潤くん、こんにちは」
智「潤ちゃん、こんにちはって」
車椅子に乗った目鼻立ちのくっきりしたイケメン。
桜「写真を見せてから来たんですけど・・・」
智「潤ちゃん、いつもの先生じゃないよ、パパの
お友達だからね」
「そうそう、パパのお友達だよ、学校お疲れさま」
とりあえず、待合まで誘導した。
「はじめまして、ちゃんと来られたね」
潤「パパ〜ママ〜」
「パパとママいてくれるよ、どうしたい？」
潤「だっこ」
桜「潤ちゃん、ちゃんと座ってて、ね」
潤「だっこぉ」
「いいよ、パパに抱っこしてもらおう」
智くんに抱っこしてもらうとぴったりはりついた。
「抱っこのままでいいから、向こうのお部屋行ってみようね」
桜「潤ちゃん行ってみようね」
潤「もしもし？」
桜「えっ？もしもししてもらう？」
「潤くん、元気ですか？ってしてみようかな」
潤「潤ちゃんよ・・・」
智「ごめんね、みんな、潤ちゃんって呼んでくれるんだよ」
「ごめん、ごめん。潤ちゃんね、先生ね、翔ちゃんね」
桜「先生、翔ちゃんってそんな」
潤「しようちゃ」
「は〜い、翔ちゃんね。
もしもしさせてくれる？」
潤「うん」
智くんと桜さんが驚いた顔をしている。
「少しだけ服あげるよ〜」
背中に聴診器をあてると、ビクッとして
ふぇ〜って泣きそうになった。
「冷たかったかな？上手だからね、泣かなく
ていいよ」
潤「ママ〜」
「背中おしまいね、前向いてほしいな、
ママと手つなごうか」
智「ママと手つなごうな、潤ちゃん、おりこうだね」
上手に前を向かせてくれた智くん。
前から聴診しても落ち着いている。少しだけもぞもぞする
くらいで全く問題ない範囲。
「上手でした」
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2021年6月15日 6時
