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「潤ちゃん、これ見てくれる？
ここ押すとね、もくもくが出てくるよ」
ボタンを押すともくもくが出てくる。
潤「や〜よ、いたた〜」
「びっくりするね、痛くない、痛くない、
上手だね」
嫌がって首を振るけど、追いかけられる範囲で
これも問題なし。
「そうだ、これどうぞ」
シールを渡すと受け取って首も振らなくなった。
あっという間に終了。
「お・わ・り。いい子でした」
桜「終わりですか？潤ちゃんすごいね」
「終わりです、あの、大泣き、大暴れなんですよね？
いつも？」
桜「はい、本当に大変なんですけど。今日は
どうしたんだろう？ねぇ、あなた」
智「うん、どうなってるのか俺も・・・
翔ちゃんの雰囲気？？」
「いやそれは・・・、
どうしようか？吸入続けられそうかな？」
智「もっと大掛かりだと思っていたけど、
やってみるよ、楽に過ごせるなら
それに越したことはないよね」
「そう、必要な時は、お薬もつかって
楽に楽しく過ごそうよ、
家族で楽しもう、
潤ちゃんの体調ばかりにピリピリするのも
辛いでしょ、できる手助けはさせてもらうからね」
智・桜「ありがとうございます」
二人の目に涙が浮かぶ。
「診察も全然問題ない範囲だよ、これだけ、診せて
くれたら十分だよ。
注射とか痛い時は、みんな嫌がるし泣くからね、
智くんも大嫌いでしょ注射(笑)
暴れたら、暴れる元気があっていいことだって
考えようよ」
智「げっ、翔ちゃん覚えてたの？俺のこと」
桜「暴れる元気があっていい・・・
ありがとうございます」
「他の子の診察って目にすることないと思いますけど、
結構、大きくなってもぐずぐずめそめそしますよ、
こないだも高校生の男の子が採血させてくれなくてさ、
散々、文句言ってね、
必要な採血だったから、やめるはなくてさ。
『看護師さんはだめ、翔先生がして』って、その
希望を聞いたらあっさりやらせてくれたよ、
後で聞いたら、別のところで看護師さんが失敗したから
どうしても嫌だったってね、
話がそれたけど、おうちでも吸入やってみようね、
朝と夜の二回お願いします、
ネブライザーの機械、貸し出すね」
桜「貸し出しでいいんですか？」
「いいですよ、もちろん購入でもいいですけど」
智「じゃあ、購入でお願い。ご機嫌悪いと
投げられそうだし、『潤ちゃんの』ってなった方が
いい気がするから」
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2021年6月15日 6時
