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「長い間、ありがとうございました、失礼します、
さようならのごあいさつして」
潤「さようなら」
智和雅
「さようなら」
あいさつが終わった途端に首に手を回して、張り付いてきた。
「お〜い、潤ちゃん、車椅子乗ってくださ〜い」
潤「いや」
「パパ、抱っこして車椅子押すのは無理だよ、
先に車椅子を車へ持っていく間、先生たちと待っててくれる？
それとも、潤ちゃんが先に車で待ってる？」
潤「どっちもや〜よ、ずっと、パパ一緒」
智「今日は、先生が車椅子を押して行こうね、
それでいい？
でも、月曜日からは、学校へきたら、
パパの抱っこはがまん。
先生たちに交代するよ、それか車椅子。
約束できる？」
潤「・・・約束、できる」
智「じゃあ、決まり。
今日は車まで送るよ」
結局、三人の先生に見送ってもらって学校を出た。
走り出すと同時に、涙があふれ出す。
「泣かなくてもいいんだよ、疲れちゃったね」
潤「パパ、怒ってる？」
「なんで怒るの？」
潤「いっぱい、泣いたもん、
それに、かかとペッタンいやいやしたから」
泣き過ぎて話せていないけど。
「怒ってない、がんばりました。
おりこうさんだった。
帰ったら、ゆっくりしよう、
夜ご飯は、なにが食べたい？
明日、歯医者さん行くでしょ？
帰りにお寿司食べに行こうか、
どうしたい？」
潤「松にぃは・・・？」
「松にぃも怒らないよ、絶対に大丈夫」
潤「わかった、夜はね、まだ分からない、
歯医者さん、痛いことする？」
「じゃあ、お腹空いたら、考えよう、
歯医者さん、虫歯ないかなって診てもらおうね、
先生に診てもらって聞いてみようね」
潤「うん、終わったらお寿司食べに行きたい」
「パパも診てもらうからね、一緒だよ」
家へ帰ってからも、そばにいてって離してくれない。
(続く)
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2021年4月18日 10時
