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水族館へ行く約束をしたし、その前に耳鼻科へも行くから、
また、大変だねって言いながら、俺と智くんも早めに休んだ。
次の日の朝、起きてきた二人は、テンションが低い。
「終わったら、水族館行くんでしょ、
先生、待ってるよって」
翔「・・・う〜ん」
蓮「水族館・・・ねぇ、どっちが先？」
「どっちかな？先生が決めたほうだね」
そんな話をしながら、病院へ向かった。
到着してからも、ゆっくりゆっくり、耳鼻科外来へ向かう。
この二人、急かすと余計にグズグズすることが多いから。
耳「おはよう、翔ちゃんと蓮くん、お友達なんだね(笑)」
返事する余裕なんて二人にはない。
耳「水族館行くんだよね、早く終わらせようね、翔ちゃんから
おいで」
翔「・・・はい、潤くんもきて、ねぇ、きてってば」
蓮「ダメ、翔ちゃん、パパいるでしょ、
潤くんは蓮くんといてもらうんだもん」
翔「でも、潤くんもいないとダメなんだもん、
じゃあ、蓮くん先にしてよ〜」
蓮「ずるい〜先生が翔ちゃんからおいでって言ったのに〜
順番変えたらダメ」
待合で俺の取り合いが始まった。
耳「じゃあ、二人とも診察室入ってください」
二人とも同時に診察室へ入った。
耳「翔ちゃん、どうする？一人で座れる？」
翔「ううん、潤くん一緒、一緒じゃないとダメ」
「一緒に座ったからがんばる、いい？」
翔「う〜ん、潤くんがいいの、潤先生じゃないもん」
耳「潤くんと潤先生はそんなに違うの？」
翔「違うもん」
耳「じゃあ、潤くんにもたれててよ、
右の耳からね」
翔「う〜ん、潤くん」
「は〜い、いるよ」
耳「次、反対向いて、左ね」
耳「耳、おしまいね、前向いて」
翔「お鼻、嫌い〜」って言いながら、両手で鼻を隠す。
耳「あれれ〜お鼻、なくなったの？」
「ありま〜す」
さりげなく手を離させて、俺の手で包み込む。
耳「あったね、お鼻。診るよ」
鼻鏡が入れられると、グズグズ言い出した。
翔「や〜だ〜」
耳「こないだ、約束したよ、いやいやしないって、
痛いことしてないよ、が・ま・ん」
いつもと違う先生の声を聞いて、ちゃんとがまんしている。
耳「鼻水、吸っとこうね」
翔「・・・潤くん、パパも来て〜」
「抱っこしてるからね、大丈夫。この前は、潤くんいなくて
も、一人で座ってしてもらったでしょ」
智「パパ、来たよ」
耳「ちょっと、気持ち悪いけど、すぐ終わるからね」
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2021年4月18日 10時
