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智side
朝、ベッドで眠る翔ちゃんを起こす。
「翔ちゃん、そろそろ起きようか？」
いつも起こさないけど、今日は通院日だからタヌキ寝入り。
翔「嫌だ、まだ寝るの」
「そろそろ、準備しようよ。潤くん待ってるよ」
翔「待ってない・・・もん。行かない」
小さく生まれていくつかの障がいがある。
朝、特に体が動かしにくかったり、夜の排泄のコントロールが
できなかったり、毎日、薬を服用する必要がある。
あとは、長い距離を歩くのが難しいから、主に車椅子を使っている。
いくつかのサポートは必要だけど、友達にも恵まれて、楽しい
高校生活を送っている。
ただ、小さい頃から病院だけはなれる事がなくて、通院日は大変。
「着替えようか？」
翔「智くん、やって」
これも通院日限定。普段は、自分でやれる。
「うん、バンザイしてパジャマ脱ぐよ」
自分でやる気は全くなくて、全部おまかせ。
着替えさせた後、お手洗いへ行く。
寝る時は、オムツしているから交換する。
通院日は、念のためにオムツ着用。
少しだけ朝ごはんを食べて、いつもの薬を飲ませる。
大嫌いだから、小さい頃からずっとシロップ剤。
潤くんからは、「錠剤の方が飲みやすいよ」って
すすめられているけど、嫌だってそのまま。
小さなカップに入れると自分で飲むけど、今朝はだめ。
「お〜い、どうするの？」
翔「やって〜」
「いいよ、あ〜んして」
翔「ちがう、ちょっとずつ」
口に入れてあげようとしたけど、ちょっとずつって
スポイドで入れて欲しいらしい。
時間がかかったけど、飲んでくれた。
歯磨きして、顔を洗って、出発。
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2020年12月24日 9時
