続〜ゲームギュとの恋〜20

511.父の気持ち ページ36

夕飯を食べ、お風呂に入り
自室へと 上がって。

携帯を デニムの後ろポケットから出せば
来ていた 彼からのメッセージ。

変わらない
いつもの メッセージ。

それは でも、私を
ものすごく 安心させるもの。

きっと、疲れているだろうから

「おつかれさま、明日、楽しみにしてるね」

それだけを 綴ると
ソウルから持ち帰った 荷物の中から
グレンチェックのワンピースを。

ソンミン君とリョウク君から
プレゼントしてもらったバッグは
今回は ソウルの部屋に置いてきた。

だけど、いつか
そう、いつかは、あのバッグで

ライブに行ける日が 来ればいいな

そんな風に 思う。

持ち慣れた バッグに
今朝もらった カードキーと
小さなメモを 大切に仕舞って
そのまま 静かに、眠りについた。


・


少し寒い イブになりそう・・

そんな風に思わせられた 朝。

コンサートまでの時間を
普段の休日のように 過ごそうとするけれど
リビングを時々 出入りする父とは
なかなか 視線が合わなくて。

『・・ね、お母さん』

キッチンで コーヒーを準備していた
母に 話しかけてみる。

母『・・、なにー？』
『お父さん、・・・気まずい』
母『・・は？(笑)』
『笑いごとちゃうし。朝から ほぼ
目が合いません』
母『・・。お父さんの気持ち、想像してみなさい』
『それは！なんとなく、想像つくけどー』
母『明日。帰ってきてからも 普通にしといたげ。
それがきっと、一番いい』
『・・んー』
母『お父さんは お父さんなりに、』
父『・・、お母さん！』

急に入ってきた父に びっくりする。

母『はーい』

ダイニングに座っていた 私の肩に軽く触れると
母は、父の方へと 歩いていく。

寝室に消えた、と 思ったら
すぐに 戻ってきて

母『もう出よう、やって。せっかちなんやから(笑)
そのコーヒー、Aが 飲んでくれる？
お母さんも これから 準備するから』

そう言いつつも 嬉しそうに笑った。

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