続〜ゲームギュとの恋〜16

400.彼にとって 怖い事 ページ25

彼の方へと向き直って、そっと覗きこまれた瞳。

「本当に、ごめんなさい」
KH「そんな、謝んなくていいって」
「会いに来てくれて、良かった」
KH「あの雰囲気のままで 俺が旅立てるわけないでしょ」

フワリ、と 抱きしめてくれる優しさに
さっきまでのモヤモヤを 忘れてしまいそう。

KH「・・ね、A？」
「・・ん？」
KH「これから 少し出られる？」
「これから？別に・・構わないけど」
KH「宿舎。一緒に 行こ」
「え？宿舎って SJの宿舎？」
KH「他に どこの宿舎行くんだよ(笑)」
「行って、どうするの？」
KH「ヒョンと、話そ」
「ちょっと待って。話すって 何を話すの？」
KH「ヒョンは Aが好きなんですか？って、」
「何言ってるの？そんなの聞けるワケないじゃない！」
KH「どうして？」
「だって・・そんなの ただの自意識過剰なんじゃ・・」
KH「俺。・・もう怯えて過ごすの 嫌」
「どうして 怯える必要があるの？
私が好きなのは キュヒョンなんだよ？」
KH「・・怖いんだ。・・自信ない」
「どうして？毎日ソンミン君と 顏合わせるから？
私といる時間より ソンミン君と一緒に過ごす
時間の方が 長いから？」
KH「それもあるけど・・」
「けど、って・・他にも理由があるの？」
KH「そばで見てて思うんだ。ヒョンが 前より
かっこよくなってる気がするな、って」
「・・ぇ？」
KH「女の子が恋をしたら綺麗になる、ってのと一緒で
Aを好きでいるヒョンは どんどん魅力的になってる」

すぐそばで、いつも一緒の彼にとって
それはやはり怖い事、なんだろう・・

だけど。
だから、って。

KH「どんどんかっこよくなって、それが
MAXまで上がった時に 告白されたりしたら
俺、・・負けちゃうんじゃないか、って。
だからそうなる前に、こっちから 話
振っちゃえばいいんじゃないか、って 思って」

先回り、するって 事？

「男の人の、・・んー、違うか。
キュヒョンの感じ方と、私の感じ方は違うよ？」
KH「・・ぇ？」
「私から見たソンミン君は 出会った頃と変わらない」
KH「ホントに？」
「知らなかったソンミン君が まだいたんだな、って
思うことは 時々あるけど、・・今日もそうだったけど」
KH「今日？・・何があった？」
「あー・・。物腰柔らかな人だな、って ずっと
そういう印象なんだけど、時々
断れない雰囲気を出されちゃう、かな？」
KH「強引・・ってこと？」

頷きながら見た彼が、ほら、って言いながら
私を強く抱きしめた。

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