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395.行ってきて? ページ20

「・・・、うん」

そういうのが 精一杯。

”仕事仲間を 大切にしなさい”

それは私自身が 社会人になった時に
父に言われて ずっと 守ってきたこと。

私の 小さな我儘より、彼には
仕事を 大切にしてほしい。

そして、そこで生まれた 人間関係を。

差し出された携帯を受け取って 耳に当てる。

「キュヒョン。行ってきて?」
KH「でも・・心配、なんだけど」
「分かってる」

気持ちは、揺らがない

そんな 想いをこめて
キュヒョンへと 言葉を返す。

KH「・・分かった。何かあれば、」
「うん、連絡する。電話かけても 平気?」
KH「うん、メールじゃなくて 電話がいい」
「分かった。じゃぁ、行ってらっしゃい」
KH「・・、行ってきます」

切った電話を また、鞄にしまえば
私に視線を寄越していた ソンミン君と
視線が 絡まった。

離せなくて・・どうするのが 正解なのか
分からなくて。

SM「・・帰ろうか?」
「・・、はい」

やっと出た小さな言葉に 返事をすると
ザクザク、砂利道を歩いていって
助手席のドアを 開けてくれる。

SM「行くよ、Aちゃん」
「あ、うん。ごめん」
SM「謝るようなことでも ないし
急がなくても 全然いいけど(笑)」
「ぅ、うん」

乗り込んだ車内は、静かで。

行きの車の中も そうだったけど
今日のソンミン君は 何も話しかけてこない。

小さめにかかる曲に合わせて リズムを刻む指先を
ただ、黙ったまま 見つめていた。

SM「さ、着いたよ」
「どうも、ありがとう」
SM「静かだったね。疲れた?」
「ううん、ソンミン君こそ 疲れたんじゃない?」
SM「ううん、すっごく楽しかったよ」
「そっか」
SM「Aちゃんは 楽しくなかった?」
「そんなことないよ」
SM「そう?食事中も緊張してたみたいだし」
「・・あー。実は、フレンチ 久しぶりで」
SM「え?誕生日の日、フレンチ行ったって聞いたよ?」
「・・キュヒョンに聞いたの?」
SM「ううん、リョウク」
「あ、そうなんだ」
SM「そういえばさ、どうして 俺にだけ
メール、くれなかったの?」
「・・ぇ?」

SM「リョウクも、ヒョクやドンへも
ありがとう、って 返事があったって言うのに
俺にだけ来なかったから、いじけてたんだよ?」

「・・何のこと?」
SM「何のこと、って。Aちゃんの誕生日の日。
おめでとう、って。履歴だって 俺。
まだ 残してるよ?」

ほら、と 出された彼の携帯の中には 私宛の
お誕生日おめでとう、が
ちゃんと 残っていた。

396.見覚えないメール→←394.大きく見えた その姿



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miki(プロフ) - 節分(旧:正月と節分の間)さん» おめでとうございます!拝読だなんて、なんと丁寧な!私なんかの妄想にもったいないお言葉です(笑)今年もよろしくお願いしますm(_ _)m (2015年1月4日 22時) (レス) id: 47528efc5c (このIDを非表示/違反報告)
節分(旧:正月と節分の間)(プロフ) - mikiさま!明けましておめでとうございます!更新有難うございます!これから17章(凄い!)拝読してきます!マイペースでの更新お待ちしてます!(^O^)/ (2015年1月4日 17時) (レス) id: f60909124f (このIDを非表示/違反報告)
miki(プロフ) - りんさん» お久しぶり、全然OKですぅありがとうございます!この続きは17章になっておりますのでお読みいただければ幸いです♪本年もどうぞよろしくお願いいたしますm(__)m (2015年1月4日 13時) (レス) id: a326124368 (このIDを非表示/違反報告)
miki(プロフ) - 美姫さん» 新年あけてしまってからのコメ返、申し訳ありませんm(__)m京セラがもう1か月前の出来事なのにまだいろんなことから立ち直れていないmikiです(笑)美姫さまの妄想のお役に立てますよう、今年もがんばりますね\(^o^)/ (2015年1月4日 13時) (レス) id: a326124368 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ずっと前にコメントさせてもらって以来久々です(>_<)この続きがとっても気になります(¬_¬)ぎゅがとても怯えてますね…実際のぎゅもこんな一面があるのかしら?って妄想しちゃいます笑 続きお待ちしてます(^^) (2014年12月21日 15時) (レス) id: 131d442861 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:miki | 作者ホームページ:https://twitter.com/0203miki0228  
作成日時:2014年7月2日 19時

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