続〜ゲームギュとの恋〜16

394.大きく見えた その姿 ページ19

「・・何度見ても、本当 綺麗」

外に出たソンミン君は そう言いながら
身体をぐっ、と 空へと伸ばした。

その 大きく見えた姿に
「本当に ご馳走してもらっていいの？」
後ろから 声を掛ける。

SM「女の子に払わせるような カッコ悪いことさせないで？
ありがとう、って いつもの笑顔で言ってくれたら
俺はもう 満足だから」
「・・・じゃぁ。ありがとう。ご馳走さまでした」
SM「・・笑顔。笑って？Aちゃん」

頑張って 彼に視線を合わせたけれど
うまく 笑えなかった気がした。

なんだか、色んな事を
ほんの数時間のあいだに 考えてしまって
今まで ちゃんとできてたことのはずなのに
その時は 無理だった。

SM「また、付き合ってくれる？」
「・・ぇ？」
SM「イヤ？俺と 食事するの」
「そんなこと、ないよ・・」
SM「じゃ、次は キュヒョンも一緒に、」
「ぁ、」
SM「ん？」
「ごめん、電話みたい」
SM「取りなよ」

表示されるのは 愛しい人の名前。

ホッ、としながらも、なぜか
鼓動が早くなる気分で・・。

「キュヒョンから、」
SM「だろうと思った(笑)」

彼はそう言うと 駐車場の端まで歩いていく。

距離、を 取ってくれたんだろうか・・
それとも、会話を聞きたくないから？

「もしもし」
KH「A？大丈夫？」
「うん・・平気」
KH「ヒョン、・・自分の気持ち 伝えたの？」
「ううん。・・フレンチ、ご馳走してくれた」
KH「それだけ？何も 言われてないの？」
「うん・・、あのね、キュヒョン。
今日はもう、お仕事 終わり？」
KH「うん。・・・そうだ、迎えに行くよ。
帰って 車取って、それから そっち向か、」

SM「代わって？Aちゃん」

気付かないうちに、目の前にいた人。

返事する隙も無く 温かい手が
耳元の携帯を奪っていく。

SM「お疲れ。・・・宿舎からここまで 遠いから。
Aちゃんのことは 俺がちゃんと 送っていく。
・・・キュヒョン、今日はアンサンブルの人達と
食事行くんじゃなかったっけ？楽しみだ、って
昨日の夜、話してたじゃん」

目の前で交わされている会話を 見つめていた私に
視線をくれたソンミン君が 携帯を差し出しながら

「言ってやって、Aちゃんからも。
仕事仲間は大切にしたほうがいいと 思わない？」

そう 言った。

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