先輩方、それ、家でやってください。【Fuma.K】

さんじゅーよん ページ38

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健「っ、おい風磨！！！」





「…いいよ健人くん」




Aは一瞬悲しそうな顔をしたけど、すぐ笑顔に戻って中島を制する。



そして俺の方に向き直って言った。









「勝手にうざいって思ってれば？いつまでもうじうじしてるから練習も思い通りにいかないんだよ。

1回自分で自分のことよーーーく考えたら？」









ド正論…




いつもなら何言ってんだよ、とか言ってふざけるけど、今の俺にはその言葉が酷く刺さって。



Aや中島、ほかの部員たちに申し訳ないって、俺今何やってんだろうって、ひどく後悔した。








健「お前ら今喧嘩してる場合じゃないってわかって…」







『わり、中島…頭冷やしてくるわ』









誰も、俺を止めなかった。









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なんだか異常にむしゃくしゃして思わず壁を殴った。



ダンっという大きな音が廊下にこだまする。




そのまま壁に背を預けて、重力に逆らわずその場にしゃがんだ。



自分の調子が悪い理由がわからない。

そのせいでシュートも入らない。

だから他の部員に迷惑をかけて、Aにもあそこまで言われた。



そもそもの理由がわからなくてどうしようもなくなって。



床に水滴が落ちてるのが見えた。



それが何か認識する前に、目の前が少し暗くなって、









「だいじょーぶ？」









大好きな人の大好きな声がした。

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