先輩方、それ、家でやってください。【Fuma.K】

さん ページ4

僕が通ってる都立喜多川高校のバスケ部はなかなかの強豪らしくて。



練習とかついていけるのかなって最初すごく不安だったんだけど。




なんと強豪校って呼ばれるようになったのは風磨先輩や健人先輩が入学した2年前かららしい。


2人は幼稚園からの幼馴染で、バスケもずっと一緒にやってきていたらしいので信頼関係が厚い。




加えて2人が得意とするのは高速のパス回しなので、慣れていない人は2人のスピードについていけないくらい、はやい。


僕も最初に見た時本当にびっくりしたよ。精度高すぎて。




まあ、そんな2人を要するうちの学校は今年も全国大会に出場することを目標としてる。


僕が通ってた中学は先生が練習メニューを考えていたから、高校もそうなのかなって思ってたけど、部長である健人先輩と副部長である風磨先輩、そしてマネのA先輩でメニューを考えているらしい。




だからやっていることはほとんど他の高校と変わらないらしいんだよね。

でも他の学校と違うのはいつも外から見ているマネージャーのA先輩の視点からメニューを組んでいるというところ。



僕達選手の負担とかをいろいろ考慮したメニューになってるらしい。


本人はバスケ全くできないらしいけど…





まあこのメニュー考えてる現場を何回か見たことあるけど、結構な確率で風磨先輩とA先輩が言い合ってる。

健人先輩は傍観してたかな…




風磨先輩とA先輩が言い合ってるところなんて初めて見たから、最初別の人かと思った。



いつも言い合いに我慢出来なくなって謝るのはやっぱり風磨先輩なんだけどね。



ほら、今日もやってるよ







「だから、先にシュート練した方が効率いいって言ってるでしょ？！

言うのもう3回目なんだけど真面目に考える気ある？！？」






『外から見てるだけじゃわかんねー事もあるだろ、

俺ら選手からしたらパス練の方が重要なのって俺も何回も言ってる』







「パス練重要なのは私だってよくわかってるけど、風磨と健人くんのスピードにみんなついていけると思う？

2人のスピードでやると体力の消耗が激しいからシュートの精度あげる練習を先にやろうって言ってるのに」




『それは個人個人でスピード考えてやればいい話じゃん。

俺らには俺らのペースってもんが……って』







今日はちょっと、様子がおかしいらしい

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