立 海 車 椅 子 少 女

空港 ページ24

早朝のため、あまり人のいない空港。


私はこれからブラジルへ行く。


足を治して、幸村先輩の隣を歩けるような女の子になるため。


でも、やっぱり寂しい。


幸村先輩と別れたくない・・・。


そう思うと、涙が出てくる。


泣いてちゃダメなのに・・・。


「止まれ、止まれッ・・・！」


そういっても、涙は次々と溢れてくる。


そこに、聞き覚えのある声がした。


幸村先輩が、私を呼ぶあの優しい声。


こんなところに彼がいるはずない・・・。


でも、心のどこかで来てくれたんだと思っている自分もいる。


恐る恐る、声のしたと思われる方を向く。


すると・・・


幸「どうかしたのかい？」


いつも通りに微笑む、幸村先輩の姿があった。


「何、で・・・。」


幸「畑野さんに聞いたんだ。今から出発だって。」


信じられない・・・彼がここにいるなんて。


幸「どうして教えてくれなかったの？」


「だって・・・幸村先輩の顔を見ると、行きたくなくなっちゃうから・・・。」


だから来てほしくなかったのに・・・。


幸「・・・大丈夫。」


そう言って幸村先輩は、私に優しく微笑みかけた。


幸「また、日本に戻って俺に会えばいいじゃないか。その時は俺の隣、歩いてくれるよね？」


そして、こう続けた。


幸「できれば後輩としてじゃなく・・・彼女、として。//」


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言われたいよ、こんなセリフ・・・。


ゆっきーに言われたいｗ

別れの時→←何で・・・　幸村ＳＩＤＥ

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