【男攻主】テリーヌ型のプリン【東海ｵﾝｴｱ】 (ページ20)

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【なんぼのもん】すだれを心から喜ばせてみたい！！ナニワ贈り物選手権！8 ページ20

と「い、やに決まってんだろうがっ、お前が何かしない保証なんて」

す「あらら、そんなに俺って信用されてないん」

と「ちがっ」

す「じゃあ、ほら。坊っちゃん、できるやろ～っ？」

と「 ……子ども扱いすんなよ、大馬鹿野郎」

気取ってないそんな風に告げられて、きっちりしめられていた手錠に手をかけられたら、俺は「よかったわぁ、そうじゃなくて」とほわりと花が舞うようにのんきに呟いた。

破天荒な手つきでまとめあげられた手を外してくれる。けど、俺のこと嫌いって言うわりにはその柔らかなそれに鋭い切っ先は乗っていなかったように思える。

やがて解放されたそこにびゅるんっと夏嵐が吹き荒れて、鬱血した血がじんわりと廻りだす。ありがと、と俺からしたら澄んだ笑顔で返すと、複雑そうにそいつはそっぽを向いていた。

す「んでさー、もっかい聞くけど俺のこと、どのぐらい好き？」

と「う、何度も言うけど、嫌いなんだって。わかってくれってば」

す「んじゃあ、好きか嫌いかで言ったら＿＿、」

と「しつっけぇし、違ぇっ」

と「本気なんだよ。お前のことなんか『新メンバーなんて信用できない』って思ってたはずなのに、ずっとずっとずーっとずーっと！俺の心にふよふよ浮かんでて……いちいち気になってしょうがねぇんだって…… 」

その瞬間に、弱りきったひとみが時折自分に向けられるのが感じられて、それに応えるためになまめいた顔をして一人しばらく立ち尽くしていた。

何を喋ればいいのか、彼に何を与えればいいのか、俺には手にとるようにわからない。だから、ふわふわした髪の毛に触れ、撫でて。気乗りしたみたいな顔で出迎えた。

す「ほぉ～、そっか。わっは、なっかなか愛いこと言うようになったやないのとしちゃんも」

と「もう、だからっ！こっちは真面目にやってんだよ、茶化さないでちゃんと聞けって」

す「へへっ。ほんとーに、うちの緑担当ったらって感じや！」

それを言うなら俺は愛しくってしょうがない。なんやこの子、俺のことも好きやけどメンバーのことも大好きすぎて複雑な心境になっとるんやって。あーっもう、かわいすぎかー！

自由になった両手で引き寄せてみて、頰をすりすりこすりつけたい衝動に駆られる。じっくり観察すると、俺の肩ぐらいの位置に頭があって。これが萌えか、萌えなのかっと変に感心しちゃう。体温と鼓動が伝わって気持ちがいい。
　