結局すだれのタイプに当てはまるのって誰なん?(サブ) ページ11
ところで、とその談話は切り出される。毒針をサッと剣山に突き立てるみたいな、そんな毒っぽい感情を孕む、ひたすらに棘のある言葉で虫ちゃんはニヤニヤしてそう喋っている。
虫「 で、一応聞いときたいんだけど器とタッパがデカい人って誰なの? 」
り「 普通に考えたら俺でしょ、嬉しくないけどね、 」
虫「 りょうさん取りたかったのに大外しで珍しく拗ねてますね 」
り「 うるさいっ 」
砂浜を歩いていて足元でガラス片や死んだヒトデが引っかかることでもあったかのように防衛本能でりょーちゃんは体操座りをしてからあざとく頬っぺたをふくらませていた。なんてかわええんや、ちょい機嫌がワルそうな顔が見たかったんよ。
ゆ「 俺は普通にとしみつへの壮大な嫌がらせかと思ったんだけどなぁ、 」
す「 ゆめちゃんっ、別に俺は『器ちぃちゃくてかわええね♡』『俺より背丈足りんのやな♡よしよし』とかたまに言うけどちゃうねん。アレはな、いつでもサイコーのかわいさを見せてくれるとしちゃんをより自分の萌えのために有効に使いた、ゴホン。いや敬意を払っとる。それだけのことや 」
虫「 ……としみつって本人も面倒だけど変なヤツに好かれるよね、そしてなんでお前は普段下ネタ絡まなきゃ控えめなのにそんなにあいつに容赦がないの、 」
す「 かわいいのが悪いんやで♡ 」
ゆ「 ひどい男だなぁ、後で告げ口しとくね 」
す「としちゃんに殴られたらカンタンにオダブツなってまうからやめて」
コントラバスとホルンとギターをむちゃくちゃに演奏した時みたいに、不協和音を体現したまま怒ったとしちゃんの姿を想像するだけで、背筋に寒気が走ってゾッとするしかない。
あくまでも楽しくおちょくれるってのは、本人がマジで嫌にならんとこまでの。優しいフェザータッチで責めるのが基本やからな。ほら、寸止めもされすぎると苦しくて泣きたくなるって言うやん、それと同じ。
て「 すだれの初恋って祭りのおねーさんよな。なのにタイプがコレってことは岡崎で気になった人とか見つけたん? 」
す「 さぁ、な。俺は清純派やから好きな人のタイプにちゃーんと合わせとるで 」
て「 あっわかった! すだれが色ボケしてないとか新手のジョークか何かやん! 」
す「 見たれこの黒髪っ、清楚爆誕すだれくんやでっ。どう見てもっ! 」
虫「 似合うけどやっぱ前髪が変 」
て「 いいと思う、らしさが出てて 」
す「 なんでやねん 」
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ああああああああああああああああああああ(プロフ) - 更新待ってます、、いつまでも、、 (6月21日 21時) (レス) id: e3dfa91469 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:干し星 | 作成日時:2021年8月4日 11時