◎ ページ43
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｢ウィンウィンオッパ、こんなの好きなんですか？｣
Aが指さしたのはほんのりオレンジ色のアロマキャンドル。まだ袋に包まれたままのもの。
WW｢あー、それあげる｣
｢え！いいんですか？｣
WW｢いいよ｣
あれはスタイリストのヌナから｢ウィンウィン好きそうだから｣って貰ったもので…、何となく断れなくて受け取った。
そういうのはAの方が似合うから、元々あげようと思ってたし。
｢わたしこういうのだいすきなんです！｣
WW｢よかった｣
｢今日帰ったらお部屋で試してみますね！｣
WW｢ふふ、｣
｢どんな匂いするんだろ、甘い匂いだといいなぁ……早く開けたいですっ｣
WW｢……開ける？｣
｢え、｣
WW｢今からそのキャンドルつけよう｣
｢…っいいですねそれ！せっかくオッパからもらったものだし…、うれしいです｣
はぁ…、呆れちゃうよ。可愛くて。そんなに喜ぶことなの？ってくらい喜んでくれてるし、早くつけてあげたい。
待っててねって声をかけて、リビングに置いてあった誰のものかも分からないライターを手に取る。
WW｢お待たせ｣
｢いえ、全然｣
WW｢つけるね？｣
｢はいっ！｣
火を灯すと、だんだん匂いが広がってくる。…これ、何の匂いなんだろう。
｢…いい匂い、…ベルガモットですかね？｣
WW｢……ベルガモット？｣
｢はい、紅茶みたいな、柑橘みたいな…そんな感じの｣
WW｢いい匂いだね｣
｢ヒーリング！ですね！｣
WW｢もっとヒーリングしてくれる？｣
｢？わたしにできることなら、｣
WW｢もっとこっち来て？｣
膝の上に乗せて、いつもは見下ろすAの顔を下から見る。戸惑って、慌ててるような顔がすごく可愛い。この体制をするのももう慣れてるくせに、
｢オッパ、…｣
WW｢ん？｣
｢い、いつもこれするけど、恥ずかしくないんですか…？｣
WW｢んー、恥ずかしくないよ｣
｢それに、ほかのオッパ達からこういうことされるの嫌いじゃないですか！｣
WW｢男からされるのなんて誰だっていやでしょ？｣
｢……わかんないです、｣
WW｢Aは、平気｣
｢……、｣
WW｢むしろもっと近くで見たいし、触りたい｣
｢…あ、あの｣
WW｢ん？｣
｢…っいいにおいですね！｣
WW｢それさっき聞いた｣
｢……ほんとにオッパだめ、近いから…っ｣
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作者名：zizi | 作成日時：2021年7月17日 2時
