◎ ページ13
.
｢ソンチャンの顔見てたら首が痛くなってくるなぁ〜｣
あははって笑いながら首を回した。
たしかに身長差がすごいから…。
ヌナは僕の手を引いて、鏡にもたれかかって座る。
｢となり、きて？｣
SC｢、うん｣
｢こうしたら楽｣
ぴったりくっついて。
いい匂いがする。…可愛い。本当に、本当に本当に可愛い。
｢髪、伸びたね｣
SC｢えりあしがちょっと｣
｢かわいい｣
SC｢…可愛いのはヌナだよ｣
｢あは、ありがとう。ソンチャンはたくさん褒めてくれるからだいすき｣
SC｢大好きを安売りしないで｣
｢だってほんとにだいすきだもん｣
最近NCTに加入したばかりの僕にも、ほかのヒョンたちと同じ｢だいすき｣をくれるAヌナ。
最初はそれが嬉しかったけど、
いまは他のヒョンたちに愛を伝えるヌナを見るのがすこし気分が悪い。
……すこーーーし、ね？
｢何かあったらヘチャニじゃなくてわたしを頼るんだよー？｣
SC｢ふふふ、僕はヌナには頼られたいよ？｣
｢なんで！わたしはソンチャンより1年早く生まれたんだからね！たくさん頼ってほしいの、数少ない弟だから｣
弟……。
その言葉にちくり、胸が痛んだ。
1歳しか違わないのに、すごく大きいものに感じる。
SC｢…僕、ヌナのことヌナって呼びたくない、かも…。｣
｢へ！？｣
SC｢Aちゃんって呼んでもいい、？｣
もともと日本人であるAヌナは｢ヌナ｣呼びや上下関係にうるさくないのはわかっていたけど、我ながら踏み込んだ発言だった。
｢？？？…いいけど、｣
SC｢ありがとう｣
Aちゃん、Aちゃん、Aちゃん……。
頭の中で呼ぶだけでもどきどきした。
｢なんかソンチャンにAちゃんって呼ばれるの、新鮮だなぁ｣
SC｢いやだった…？｣
｢ううん、前よりもっと仲良くなれたみたいでうれしい｣
もうダメだと思った。
｢ソンチャンどうし、｣
どうしたの？
恐らくそう言おうとした唇に、
……唇に限りなく近い頬に、キスをした。
｢！？！？！｣
SC｢ここにはしてないから、いいでしょ？｣
｢へ、｣
SC｢していいの？｣
｢だ、だめ！！｣
SC｢可愛い｣
顔が真っ赤になってるAちゃんを見て少しは意識してくれたかも、と満足。
このことヒョンたちにバレたらヤバそうだなぁ…。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：zizi | 作成日時：2021年7月17日 2時
