TVfXQ†ユノ† 記憶の片隅

僕の罪　YHside ページ20

・


YH｢Aさん！｣


昨日、言葉を交わせなかったから
嬉しくて思わず駆け寄る


挨拶をする


今は…この関係でいいんだ


自分に言い聞かせる


・


上着を返さなきゃという彼女


一緒に病室まで歩く


・


YH｢なんか…元気ないですね？｣


浮かない表情のA


思わず聞いてしまう


・


先生に退院のお願いをしたけれど
ダメだと言われたと…


意気消沈している


A｢私、したいことがたくさんあるんです
仕事も恋愛も…^^
今しか出来ないことってあるじゃない
ですか？
海外にデザインの勉強にも行ってみたいし!
……ユノさん？｣


・


思わず息を飲む


その言葉…


それが…君の本心？


僕は…ずっと君に負い目を感じていたんだ


・


・


僕の罪


Aは付き合い始めて一年も経たないうちに
ユナを身籠った


これは…全て僕の責任


誰にも言わなかった


言えなかった…


出来てしまったんではない


僕が…故意的にそうしたんだ


・


あの頃、Aにイタリアへの
転勤の話が出ていた


彼女は迷っていた


僕には言わなくても…


気付いていた


・


だけど…


僕は…Aと離れることなんて
考えられなかった


僕は…Aがいないとダメで…


そのくらい愛してしまっていた


引き止めることも出来ない
くだらない男のプライド


夢を邪魔する小さい男だなんて
思われたくなかったんだ…


・


そして僕がしてしまった
最低で最悪の行為


・


・


君は仕事を全て諦め…
僕との人生を選んだ…


僕が…そうさせた


・

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