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「おおっ！ 団長今日早いね！ おはよう！」
「ああ、おはよう」
調理場の扉を開けると、元気な声が出迎えた。
朝からテンションが高く楽しそうな女性は戦略特化偵察隊の隊長のルア・ニールだ。
猫の耳をぴくぴくと動かし、尻尾をゆらゆらと振っている。
「ルノお皿！」
「はい、姉さんっ」
ルノと呼びかかけられて大皿を持ってくるのは彼女の弟のルノ・ニールだ。
ルアと同じく猫の獣忌である彼は情報処理隊隊員である。
今朝の食事の支度は戦略特化偵察隊と情報処理隊が担当のようだ、と思いながらレーヴェはルアが作っていたものに目をつけた。
「目玉焼き？」
「そーだよ！」
「また揉めそうなものを……」
元気良く返事をするルアには悪いが、厄介な代物だと思う。
基本的に旅団の仲間は家族のように仲が良い。
しかし家族と言えど喧嘩するときはあるわけで、そしてそんな時の喧嘩の材料ととは大抵くだらないものであるのだ。
例えば、目玉焼きの焼き方であったり、それにつける調味料だったりだ。
「大丈夫だよー！」
ルアは楽観的に言っているが、結構馬鹿に出来ない物である。
それに今日は買い出しの日だし、とちょっと眉を顰めたりなどする。
そんなレーヴェを見て取ったルノが笑う。
「大丈夫ですよ団長。ルア姉さんも意外と考えてますから」
「そうなのか？」
「ちょっとー！ 意外とってなんだ、意外とって！！」
しっかり者のルノの言葉に、普段は粗忽者と言えるぐらいの行動をしているルアがむくれる。
「もー……私だってちゃんと考えてるよ。悲しい思いする人がいないように片面焼きと両面焼き、半熟と固焼き、調味料各種を用意したんだから」
ルアは唇を尖らせながら両面焼いた目玉焼きをルノが差し出す皿の上にのせる。
レーヴェはルアが語った言葉に呆れの表情を浮かべた。
「そこまでして目玉焼きを用意する必要があったのか……？」
「今朝の私の気分が目玉焼きだったから必要はあったのです！」
そう言って胸をはるルアの横に、一人の人影。
戦略特化偵察隊の狐の獣忌、
せっせと卵を割ってフライパンに落とし込むと、やりきった風で息をつく。
「銀華ちゃんも手伝ってくれたから、そんなに大変じゃなかったしね！」
「そうか、手伝いお疲れ様」
「あっ、はい！ ありがとうございます団長！」
えへへ、と照れ笑いをする彼女を見ながらレーヴェとルアも笑っていた。
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氷渡ミオ(プロフ) - 烏衣さん» 禁断の扉開けそうな雰囲気ですが隊長に他意はないのです…本当に綺麗だと思ったので言ってみただけなのです…！(なおダメ)庵さんを誉め殺しにしておろおろさせたかったのですﾌﾌﾌ。許可頂きましたー！ありがとうございますー！！ (2017年10月7日 22時) (
レス) id: 5912c8d8da (このIDを非表示/違反報告)
烏衣(プロフ) - レーヴェ団長に向かって笑顔を見せるカルト隊長にニヨニヨしていたら、翌朝……まさか隊長から庵に綺麗だなんて……ｳｯ駄目だこの扉は開いちゃ駄目なヤツだっ鍵掛けねば……！ｱｱｱ誉め殺しされてるいいんですよもっと困らせていいんですよ！！！ (2017年10月7日 21時) (レス) id: e4c92fe861 (このIDを非表示/違反報告)
氷渡ミオ(プロフ) - 怜皇さん» 予想外でしたか、驚かせることができたならちょっと嬉しいです！30話にしてやっと話を進めることが出来ました…！単に誉めただけですが確かに反応するのも無理ない回だと思いますwコメントありがとうございました！ (2017年10月7日 6時) (レス) id: 5912c8d8da (このIDを非表示/違反報告)
怜皇(プロフ) - 予想外だったレーヴェさんの登場から獣忌の謎の入り口にようやっと触れ…からからの庵さんいじり（？）…隊長が庵さん綺麗と言った当たりでもうひとりの私が反応してしまった回でした……（申し訳ないです！でも最高です！←） (2017年10月7日 1時) (レス) id: 0ed6205140 (このIDを非表示/違反報告)
氷渡ミオ(プロフ) - 烏衣さん» 尊いwありがとうございます！結構シリアス気味になってしまったのですが可愛いシーンが作れてよかったですー！ (2017年9月12日 20時) (レス) id: 5912c8d8da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷渡ミオ | 作者ホームページ：
作成日時：2017年8月17日 0時
