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「あぁ''ー早く婚約破棄したい」






悟のげんなりした声に、ハッとする。






私はいつの間にかあの猿のことを考えていたのだ。






「その婚約破棄…君からはできないのかい?」






「破棄の書類はあいつが持ってる。だから署名さえしてくくればいつでも破棄できるんだよ」






「要は婚約破棄を切り出せるのは彼女だけってことか…馬鹿だ「うるせー説教は十分なんだよ」






「そうそう、悟はもう少し物事を考えてから行動したほうがい「あぁん''?俺に文句でもあんのかよ」べつにー」







お互いを煽るような会話は、いつも通り。






少しカビた匂いのする教室。






無駄に目につく若白髪。






全てがいつも通りのはずだ。






彼女の存在がいないことを除いて……






なぜか胸がもやもやしている、その時






「家入…せんぱっ……いらっしゃい!!ますか!」






息も絶え絶え、後輩の灰原が飛び込んできた。






いつも笑顔満面なはずなのに、今は青ざめた顔で必死に叫んでいる。






「てかおまえ、ノックしろよなー」






「そんなこと言ってる場合じゃないんです!家入先輩どこにいますか!!」






「硝子なら今美弥の付き添い任務で出払っているよ、どうした何かあったのかい?」











「宵宮が…宵宮がぁぁぁ、血吐いたんです!どばどばと」









「「!」」









「おい、あいつの無様な様子見に行こーよ」





「悟にしては珍しくいいこと言うじゃないか」







おどけた様子で言う割には瞳が不安で揺れている…






それに君は気付いているだろうか?






「灰原、せっかく来てもらったとこ申し訳ないが保健室に行って人を呼んできてほしい」






「わかりました!先輩たち宵宮の介抱お願いします」






「それは…あいつの容態次第かな」






「悟。無駄口叩いてないで早く行くよ」






そうして、私たちは彼女がいる教室へと向かった。





____




「Aちゃーん、愛しの悟様がお見舞いに来てやった……」





「やめないか、さと……」






実際、心の中では少し疑っていた。






言うなら、私たちに対する冗談だと思っていた。






純粋な灰原のことだし多少誇張表現をして私たちを驚かそうとしているのではない、なんて。







しかし目の前の光景は悲惨なものだった。














ついさっきあれだけ嘲笑っていた彼女はいま目の前でうずくまり、大量の血を吐いているのだ。

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ミルクティー - 直哉くんさいこー (4月6日 11時) (レス) @page19 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ - 続きが気になりすぎる。。。!夢主ちゃんにはよ幸せになって欲しい!主様、更新まってます(*'▽'*) (2月11日 17時) (レス) @page18 id: dea07b8d55 (このIDを非表示/違反報告)
- うぎゃ!直哉君めっちゃいい!この修羅場好き!ごじょうどうでるか気になって仕方ない! (2月9日 23時) (レス) @page18 id: e366ea730f (このIDを非表示/違反報告)
ゆずな - この作品めっちゃ好きです!続き待ってます( *´꒳`* ) (1月23日 21時) (レス) @page17 id: f39121074c (このIDを非表示/違反報告)
もちゃちゃ(プロフ) - 夏斗さん、夜さんコメント有難うございます‼︎とても励みになります🥹❤️‍🔥 (1月20日 22時) (レス) id: c9a30c4dbc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちゃちゃ | 作成日時:2023年8月31日 9時

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