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でも、こんなあからさまなら私もよっぽどの事をしたのだろう。
今更だけど謝っておいたら、いちいち突っかかってくることなくなるかな…
安直な考えが頭に思いつき、私は咄嗟に行動に走った。
『今までたくさん、ご迷惑をお掛けしてすみませんでした…もうこれからは無視していただいて結構です。私も必要な任務や授業以外関わらないようにします』
店内のbgmしか流れていない静寂。
気まずい
早く寮に戻りたい…
きりきりと胃が痛むのを感じながら様子を伺うと、二人はなんとも言えない表情をしていた。
「おまえ、こ[宵宮 Aさん。ご家族から速達物が届きましたので至急事務室までおいでください]……」
彼が口を開きかけると同時に、校内の館内放送が流れた。
ちょうど良い。
『じゃあ私は失礼します』
さっきと同じように、何か言う前に立ち去る。
礼儀的にはどうかと思うが今の私にとってはこれが精一杯なのだ。
____
あのあと私は事務室で荷物を受け取り談話室に行った。
仕送りである箱を開けてみれば全て魚のすがた焼きならぬ圧縮呪霊焼き。
これらは私用特注に親が作らせたもので、
呪力を持たない私が体内で呪力を生成するためには必要不可欠である。
____天与呪縛として授かった、呪霊が好む血液。
しかしこれにはもう一つおまけがついていた。
呪力の増幅と生成。
体外から摂取した呪力を血液に乗せて全身に運部と同時に、その威力を倍にするギフテッド。
もちろん欠点もある。
それはあくまで自分の体内で生成した人工呪力であり、純粋な呪力には劣るというもの。
そしてもう一つ。
この呪霊焼きは不味い…とにかく不味いのだ。
カビの生えた牛乳に腐らせた果物や野菜をいれて発酵させたかのような味。
加えて呪霊の等級が上がることにどんどん副作用が強くなる。
初めて二級呪霊を食べたときは気持ち悪くなり、戻してしまった。
しかしこれを食べなければ私の体内からは呪力が消えてしまう。
そんなこんなで不味くても食べるべく、常日頃からストックしとけるよう送ってもらっているのだ。
そして今私の目の前にある呪霊焼きはすべて準一級呪霊のもの、
……きっと二級以上に味も作用も酷いんだろうな
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ミルクティー - 直哉くんさいこー (4月6日 11時) (レス) @page19 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ - 続きが気になりすぎる。。。!夢主ちゃんにはよ幸せになって欲しい!主様、更新まってます(*'▽'*) (2月11日 17時) (レス) @page18 id: dea07b8d55 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - うぎゃ!直哉君めっちゃいい!この修羅場好き!ごじょうどうでるか気になって仕方ない! (2月9日 23時) (レス) @page18 id: e366ea730f (このIDを非表示/違反報告)
ゆずな - この作品めっちゃ好きです!続き待ってます( *´꒳`* ) (1月23日 21時) (レス) @page17 id: f39121074c (このIDを非表示/違反報告)
もちゃちゃ(プロフ) - 夏斗さん、夜さんコメント有難うございます‼︎とても励みになります🥹❤️🔥 (1月20日 22時) (レス) id: c9a30c4dbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちゃちゃ | 作成日時:2023年8月31日 9時