傍観者な悪女さん 【ハイキュー】 【悪女主】

気まずい ページ15

Aside


国見くんに秀が好きなんじゃないかと言われた次の日。


明日は合宿だからか選手達はいつもよりも心なしか練習に手を抜いているように見える


選手達を見ていると


『……！』


国「…………」


ﾊﾞﾁｯと効果音が付きそうな程国見くんと目があった


でも、やっぱり昨日の事があったからか目をそらしてしまう


気まずい…



真「A？」


『…真宮先輩』


真「どうしたの？暗い顔してるけど。綺麗な顔が台無しだよ」


スポドリを作り終えたのか如月さんに押し付けたのかタオルを片手に話しかけてくる真宮先輩



そう、実は私は真宮先輩に素顔を見られてしまっている


別に私は綺麗な顔をしている訳ではないが真宮先輩に気に入られた。


『まぁ…色々ありまして』


真「そっか、Aはもう高校2年生だもんね。絶賛恋する時期かぁ」

『なに言ってるんですか』


恋何てしたことないし初恋もまだ。と伝えると



真「んー、そう？」


『はい』


真「まぁ恋愛なんて興味ない！って言ってる人もいつか運命の人に会えるから！」

『運命の…人？』


真「そう！運命の人って人によって感じ方が違くて、“この人だ！“って確信がある人もいるけど、いつも近くにいるから気づかないっていう人もいたりするんだよ」


『…へぇー』


真「よく言うでしょ？大事な人ほどすぐそばにいて、その存在に気づかないって」


人差し指を口元に立てて微笑む先輩はとても綺麗だけど、この顔に裏があることを、私は知っている。



冷たい目で“仕事やれ“などを言うことを



まっ、別にいっか。



私はどちらかが絶望か希望かに転ぶ瞬間を見れれば




結局、やっぱり真宮先輩は如月さんに仕事を押し付けていたようで、しばらくすると水道の方に向かいその後すぐに籠をもってきた。



後ろでは籠を手放してしまったのか、如月さんは俯きながら顔を歪めている



その姿を見ても私は特になにも感じずに笛を鳴らしながら


『休憩です』



ビックリマークがつく程ではないけど大きな声で、それでいて凛とした声で言う



5分ほど休憩すると選手達はコートに戻っていく



各選手のデータをまとめていると、国見くんのデータが目に入った




ﾁﾗﾘとコートを見ると


及「国見ちゃん！」


ﾊﾞｯ


ﾄﾞｶﾞｯ



及川さんの声と共に国見くんが飛んだ


無気力なのにその瞳には炎が見える。




とても魅力的だと思うけど



『…気まずいんだよなぁ……』

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