メニュー２ 「あったかくない蕎麦」 ページ3
轟side
俺の隣の席の女子、Aは飯を食わない。理由は、個性の為、だそうだ。
授業の内容は既に理解しているところで、退屈だ。
「焦くん」
Aは小声で俺の名前を呼んだ。
「どうした」
「ここ、教えて。全然分かんない。」
基本無表情なAは何を考えているのか分かりにくい。だが今は眉間に皺が寄っているので悩んでいるんだろう。そんなに難しいのか、これ。
「ここはな…」
出来るだけ手短に、分かりやすいように説明する。
「焦くん有難う。昼休み、何か奢る」
人に感謝されるのって、結構嬉しいものなんだな
「じゃ、お言葉に甘えて」
俺がそう返事すると、Aの目は静かにキラキラと輝いた。
「…宝石、みたいだな。」
「ん？」
「いや、なんでもない」
思ってたことが口に出ていたみたいだ。
くそっ←
〜昼休み〜
「焦くん、食堂行こっ」
「ああ」
授業が終わった直後、Aに手を引かれて廊下を歩く。
自分が食べる訳でもなさそうなのに、やけに楽しそうだ。
「そんなにはしゃいでどうしたんだ」
「焦くん、いつも笑わないけど、私が有難うって言ったらちょっと嬉しそうな顔してた。」
「なっ……」
ポーカーフェイスにはかなり自信があったのに…。
俺ってそんなに顔に出やすいタイプだったか？
「意外と百面相するんだね。可愛い、天使」
？？
・・・・・・
「……美味しい。」
調度良く茹でられた蕎麦に、塩分が高いつゆを絡める。
適量の山葵も加えれば、どの料理にも負けない最高の食べ物と成る。
「本当においしそうに食べるね。そんなに好きなの、あったかくない蕎麦」
目を細めて見つめられると、少しは緊張してしまう。綺麗……
「俺の好物だ。食べるか？」
Aが気になると思い、箸の持ち手で一口分を摘む。そして、Aの前まで持っていく。
「い、いただいてみます…」
と言ってぱくん、と食べた。
「ん……この前貰った卵焼きよりは食べやすい…かも」
普段何も食わねぇAにそういって貰えるとかなり嬉しい。
「も、もっと食うか！？」
柄にもなく大声を出してしまった。テンションあがってるな、俺。
「ごめん…今日はこれでいいや。」
そう呟くと、Aは頬づえをついて幸せそうに此方を見ていた。
「…そうか。じゃあ、また今度だな」
俺はコイツと話すのが好きらしい。
メニュー３ 「タコさんウインナー」→←メニュー１ 「卵焼き」
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真裏(プロフ) - 納豆さん» さんきゅー！！新作どっちも頑張ります（笑） (2017年10月9日 18時) (
レス) id: a0b96c91a2 (このIDを非表示/違反報告)
納豆(プロフ) - お疲れ様でした！新作頑張ってね(●´ω｀●) (2017年10月9日 9時) (レス) id: c8bcc7c146 (このIDを非表示/違反報告)
真裏(プロフ) - フユキさん» カッコいいですよね！！私も曲を聞きながら絵を描いていると不思議と雰囲気が重なっていきます（笑） (2017年10月7日 12時) (レス) id: a0b96c91a2 (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - フィクサー！！私も好きです！轟くん描きながら聴いてたら轟くんにゴスロリ着せてたっていう不思議体験しました！ (2017年10月7日 3時) (レス) id: 3b75a384a9 (このIDを非表示/違反報告)
牙夢(プロフ) - 真裏さん» おお！楽しみにしています！ (2017年9月22日 21時) (レス) id: 821d451e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真裏 | 作成日時：2017年8月18日 18時
