メニュー１１ 「林檎飴」 ページ13
常闇side
どういう話でこうなったかはよく分からないが、俺達１−Ａは夏祭りに来ている。普段は面倒くさがって参加しなさそうな爆豪でさえ来ている。そんなに重要な祭りか？これ。
「おおお…私、祭りに来るの初めて…かも」
「Aちゃん楽しそうやね」
「目がキラキラしてますわ」
「そういうヤオモモもね〜」
「おい切島！あっちの女の子可愛くね！？」
「そういうの止めとけよ〜っつーか止めろ」
「んあ？爆豪何処行った！？」
相変わらず煩い連中だ。もう少し静寂を纏っても良いと思うんだが…。
・・・・・・
「ねぇ…踏影くん…」
「待て、言うな片心」
「「……これって、迷子？」」
俺達は先頭を歩いていた爆豪達に着いていっていた筈。
しかし、何の間違いかは分からないが、人ごみに流されてこの地に取り残されたらしい。
「ど、どうしよ……割とマジの方で焦ってる」
「顔には全く出ていないがな」
「嘘でしょ」
「俺はこんな下らないことで嘘はつかん」
取り敢えずこの喧騒の中から脱け出すのが一番か…？
そう考えていた時、人に押されて脇道に出た。ラッキーだ。
「ひっ…人ごみ辛い……息が続かなかった」
肩で息をする片心を横目に、ケータイへ目を移した。
「……連絡がつかん。やはり他の奴らも俺達と同じ状況に置かれている可能性があるな。」
「その冷静さを分けてほしい……ん、あれって…？」
片心が指差した方向を見ると、林檎飴の屋台だった。片心は先程、祭りは初めてだと言っていた。だから馴染みがないのだろうか？
「ついでに、買っていくか？」
「え、あ、いいの…？」
「ま、まぁ俺も林檎は好きだしな」
『コイツは俺にも林檎をくれるぞ！』
「うぉ、シャドウ君か。」
何故か勝手に出てくるシャドウに呆れながらも、林檎飴の屋台へと足を運んだ。
「林檎飴って、当たりと外れがあるらしいね」
「たまにしけたのがあるから、見極めるのは大変だぞ」
「う〜……む」
数分悩んだ結果、少し小さめの林檎飴にすることにしたらしい。
「それ、３００円だよ」
「あ、はい」
・・・・・・
「林檎飴…最っ高…」
林檎飴を舐めながら幸せそうな顔をして片心は呟いた。
『俺にもくれ！』
「ん。そういえば、片心は、食事をするようになったのか？」
「あ〜…ちょっとだけ。本当に少しだけ食べるようになった」
「そうか、それは良かったな」
「うん。いや、それよりさ…
私達もっと迷子ってるような気がするんだけど…？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 69人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真裏(プロフ) - 納豆さん» さんきゅー！！新作どっちも頑張ります（笑） (2017年10月9日 18時) (
レス) id: a0b96c91a2 (このIDを非表示/違反報告)
納豆(プロフ) - お疲れ様でした！新作頑張ってね(●´ω｀●) (2017年10月9日 9時) (レス) id: c8bcc7c146 (このIDを非表示/違反報告)
真裏(プロフ) - フユキさん» カッコいいですよね！！私も曲を聞きながら絵を描いていると不思議と雰囲気が重なっていきます（笑） (2017年10月7日 12時) (レス) id: a0b96c91a2 (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - フィクサー！！私も好きです！轟くん描きながら聴いてたら轟くんにゴスロリ着せてたっていう不思議体験しました！ (2017年10月7日 3時) (レス) id: 3b75a384a9 (このIDを非表示/違反報告)
牙夢(プロフ) - 真裏さん» おお！楽しみにしています！ (2017年9月22日 21時) (レス) id: 821d451e2a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真裏 | 作成日時：2017年8月18日 18時
