検索窓
今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:614 hit

みっともない話6 ページ1

顎髭の提案を半分に聞き流しながら、眼鏡はウイスキーを啜る。
今日はピアニストがずっとソロを弾いている。青年は店にかなり慣れてきたようで、譜面もないのに次から次へと鍵盤から音楽を紡ぎ出す。鍵盤の上を跳ねて回る指はさながらダンスをしているようで、のびのびとして楽しそうな演奏は、音楽に造詣のない人でも楽しめるものとなっているだろう。
あのピアニストの青年は才能がある。いつか、眼鏡が勤めるコンサートホールで演奏会を開くレベルのピアニストになるであろう。
そう思って、眼鏡は青年に様々なオファーを持ちかけているのだが、Zionのあのピアノをいたく気にいっているらしく、しばらくZionから離れたくない、と言っていた。
大して特別なピアノでないはずだが……まあ、過去にもこんな歯牙ないバーから世界に飛び立った人材もいるので、その姿を青年は幻視しているのかもしれない。

みっともない話7→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
設定タグ:はなむけ , バー , 大人テイスト   
作品ジャンル:純文学, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:九JACK | 作成日時:2019年6月19日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。