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12話 ページ13



運が悪いことにそれは確かに私の私物だ。いつもは落し物なんてしないくせに。これも主人公と関わりを持つための一種の設定なのだろうか。甚だ恨めしい。ありがとうと笑って言えばそれで終わりなはずなのに午前授業だった私に、お姉さん帰り早いんだね!!僕を預かってくれてるお姉さんと一緒の制服だ!ねぇ一緒にお話しようよぉなんてせがまれる。こういう行動をとる主人公は確か相手を怪しんでいたはずだ。となると私は怪しまれているのか?何故?一体どこから?分からない。でもここで断るのは確かこの世界では普通じゃない。この世界の人達は皆親切で子供に頼まれれば了承してくれるようなそんな人ばかりだ。私の世界とは何もかもが違うのだ。常識でさえも覆される。

引きつった笑いになっていないか確認するような手鏡を取り出せば更に怪しまれそうだから、また私はいつものように笑って頷くだけ。

手を引かれ連れて行かれたのは案の定ポアロだった。お話しようと言われた時点で何となく予想はついていた。逆にここ以外にどこがあるというのだろう。

「へぇ〜お姉さん、キャロルって言うんだ〜」

巧みな子供らしい距離の詰め方で既に自己紹介を終えてしまった。

「僕を預かってくれてるお姉さんと同じ学年だ!!もしかして同じクラス!?蘭姉ちゃんって言うんだっ!!」

『うん、そうだよ。一緒のクラス』

「いいな〜!!僕、蘭姉ちゃんに良くしてもらってるから蘭姉ちゃんのことが大好きなんだ!!学校での蘭姉ちゃんの話とか聞いてみたいな〜!」

あぁ、分かった。妙にさっきから話題に毛利蘭を出すなぁとは思っていたけれどそういうことか。たまたま歩いていたら同じクラスだった女を見つけて好きな相手である蘭の様子を探るのに都合が良かったのだ。私と蘭は頻繁に話す仲ではないから学校に登校した際、蘭の居候のコナンって子に蘭の学校でのこと根掘り葉掘り聞かれたよ〜なんて報告される心配がないからある意味うってつけの相手だったのだろう。それにしても私が同じクラスだってこと認識してたんだ。てっきり自分の周りにいる人しか見えてないタイプだと思っていたのに流石名探偵。でもそんなにキラキラとした目を向けられても中身が高校生だと知っている私からすれば気色悪いとしか言いようがない。それになんだかダシに使われるみたいで気分が悪い。まぁ断ることはしないのだけれど。

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夢子(プロフ) - 続き待ってます!更新頑張ってください (5月11日 8時) (レス) @page32 id: 913dff5ce5 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (5月5日 14時) (レス) id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
honoka - 続きが楽しみです❤応援しています! (2023年4月2日 10時) (レス) @page32 id: 31959a78cc (このIDを非表示/違反報告)
わかちゃ(プロフ) - 初めまして✨初コメ失礼します!!すごく大好きな作品です!これからも更新頑張ってください! (2023年3月4日 22時) (レス) id: b355fc481c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続きが待ち遠しい...。更新頑張ってください!応援してます。 (2023年2月19日 21時) (レス) id: dd9d21c513 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2023年1月29日 12時

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