charm boy (ページ7)

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さらっと自己紹介をされたけど当然覚えられる訳もなくて怖そうなのは海さんってだけ覚えた。

「あ、あの私もう帰ります」

「え～、帰んの？」

え、嫌なの？なんか皆わーわー言い出してヤンキーさん達もお開きになることになった。

「お、Aちゃんこっち？」

「あ、はい。」

誰だったっけなぁ、この人。カッコイイけど名前は覚えてないや。スタイルいいし、細っせぇ、

「お、稜雅良かったじゃん、ぼっち回避～っ」

「稜雅だけ違うもんな笑」

皆とは逆方向らしい稜雅さんは照れくさそうに笑った。

「あ～、一緒、帰る？」

「…いいんですか？」

「お、俺は全然！」

何この人…、可愛い。こんな見た目で女慣れしてないとか家宝だよ、天の恵みかよ阿呆(？)

「じゃ～ね！稜雅！A！」

「おう」

「さようなら～」

.

.

.

「……」

「…」

どうしよう…、きまじぃ、…。

稜雅さんは話そうと口を開いたかと思えばすぐに辞めちゃうし…何か話題は……！！

「あ、あの…！」

「ん、ん！？」

「草川拓弥って…なんであんなカッコしてるんですか…？」

割とさっきから疑問に思ってたことを聞いてみる。

「草川拓弥って笑フルネームなのね笑」

変なとこ突っ込まれたけど

「彼奴ね、前の学校でモテモテだったんだけど」

「……そんなかんじ」

「それが嫌だったらしく」

「なんじゃそりゃ」

「転校したついでに陰キャデビュー」

「嫌味？」

「そうかも」

「他の5人は同じ高校なんですか？」

「そうそう。拓弥、辞めちゃってさ」

「え、なんで」

「てか、辞めさせられた？喧嘩して」

「あ～、成程。それでまた高校入れたんですね？」

「君の学校馬鹿じゃん？」

「え、悪口」

「あはは笑嘘嘘、本当はさぁ、拓弥だけが悪いんじゃなかったのに、」

「1人で全部罪被っちゃって」

「へぇ…」

草川拓弥ってよくわかんない。本当の本当はいい人なのかもしれないな。や、でも喧嘩で退学っていい人なわけないじゃん。