Narr 自覚のない【ズィーベン】 (ページ26)

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Unconscious ページ26

yb「そういえば知念は？」
　

hk「命に別状はないけど、刺された場所が悪かったみたい。

別の病室で眠っているよ」

yb「…そうか」

なんとも歯切れの悪い返事

yb「なぁ…もし、知念が眠っている間に事件が起きなかったらどうする？」

hk「え？」

yb「俺はこの【ズィーベン】事件…知念の犯行じゃないかって睨んでる」

はあ⁉︎

まさかのことに俺は薮に掴みかかる

hk「薮…何言ってるのか、わかってるのか？」

yb「犯人の身長は155から165。

利き手は左。

…これだけで知念に当てはまらないか？」

hk「そんなの偶然っていうことも考えられないか？」

yb「それじゃ、話を変えよう。

知念は警察時代の記憶がない、だから事件を起こす動機がない…それが4人の意見だよな？」

俺は頷く

yb「でも、こう考えることが出来たら？

知念は今でも記憶はない。

けれども誰かから教えてもらってたら？

自分で読み取ることが出来たら？」

hk「…どういう、意味だ？」

yb「圭人に教えてもらった。

山田は人の感情がオーラでわかる、裕翔は一度見たものは永遠に覚えていられて人の声が色でわかる」

…そんなのファンタジーの世界の話だろ

そう言いたかったけど、言えなかった

警察時代にあの2人は少し変わったところがあるっていう噂を耳にしていたから

yb「だったら知念も考えられる。

記憶を読み取れるのかもしれない。

だから一度話を…」

その時、遠くから大きな爆発音が聞こえた

hk「…なんで？」

yb「…光、知念の病室に行ってくれ。

俺は…現場に行ってくる‼︎」