Two's company (ページ38)

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ショッピングモールに入り、

店内を周る

紫「お店いっぱーい！！どこ行こう…、」

映画館、ゲームセンター、食事屋さん、

お洋服屋、たくさんのお店の数に頭を悩ませる紫耀くん

俺も大阪で、結構都市の方に住んどったけど、

やっぱ、東京の方がはるかに都会

廉「いっぱいお店、あるなぁ…。どこ、行く…？」

紫「ん～、映画！そうだよ！映画見ようとして誘ったんだった！！ｗ」

少し悩んだ姿を見せたと思えば、

はっ！！っとひらめいたような顔を見せ、

なんで、ここに誘ったのかを忘れていたことに笑う紫耀くん

映画…かぁ…、

小学生以来やなぁ…

中学では色々あったし…

紫「あ、予約してた映画の入場時間じゃん！

　ほら、廉、急ぐよ！！」

また、俺の手を取り、人混みの中を、早足で歩く紫耀くん

まぁ、そりゃあ、目立つもんで、周りの視線を感じる

怖くなって俯く

すると、紫耀くんは、俺の手を優しく、

さっきよりも強く握ってくれた

それは、まるで、俺を慰めているかのような
安心させているかのような…

俺の方なんか見とらんはずやのに…

なんで、分かったんやろう…、

ほんま、紫耀くんってすごい…

映画館に着き、入場をして、席に着く

もちろん紫耀くんと俺は隣

紫耀くんは俺のことを気遣ってくれたんか、

俺を一番端の席にしてくれた

その優しさにまた胸が高鳴る

未だにこの感情がなんなのか分かっとらん

いつか、分かるときが来るんやろうか…

そして、映画が始まる

俺はその映画の内容に驚き、そして、

涙が出た…

騙し騙されの友情関係

まさに、俺と、A君の間であった出来事を、

ネットじゃないバージョンで映画化したようなもんやった

騙す友達、騙される友達

2人の友情関係は最終的に上手くいった

俺らの関係も、最終的にうまくいけば良かったんにな…

感動と、悲しさと、悔しさと、

色んな感情が混ざり合った涙が出る

涙のせいで滲んでスクリーンが見えない

映画の終盤、ハッピーエンドを迎えていた時

隣からすすり泣く声が聞こえた

真っ暗のなか、映画の明かりだけを頼りに、

隣を見てみる

すると、紫耀くんが俺と同様、

声を押し殺して泣いていた

紫耀くんの涙はきっと感動の涙

やって、最後の終わり方が、ほんま感動できるんやもん…

映画が終わって、映画館を出る

紫「いやぁ、泣いちゃった(笑)感動した！」

廉「確かに、感動したな…、俺も泣いてもうた…(笑)」

そんな会話をして、

俺らはまたショッピングモール内を周った