Two's company (ページ34)

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制服から部屋着に着替え、

勉強道具も机に広げないまま、

ソファに沈む

よくよく考えてみたら、

どう考えたって、紫耀くんの方が辛い思いしとる

俺は、ただ親友から裏切られただけ

紫耀くんは、父からの暴力を受け、

辛くて、きつくて、苦しくて

仕方がなかったと思う

親からの暴力はすごく辛いものやと思う

いや、絶対辛い、辛いどころやないはず、

せやのに、紫耀くんは

明るく前向きに生きとる、

普通は、精神を病んで、

鬱とかになってもおかしないんに…

せやのに、眩しくて、太陽のような存在

逆に人に幸せを与えとる

なんでや…、

なんで、そんな前向きに生きられるん…？

なんで、そんな元気に笑っていられるん…？

皆からの人気者で、

太陽みたいで、

眩しくて、明るくて…

それに比べて俺はどうや…？

ただただ親友に裏切られただけ、

やのに、

精神を病んで、

最低人間になって、

根暗になって、

もう、3年前の出来事になるんに、

過去ばっかに捕らわれて、

どう考えたって、紫耀くんの方が何倍も辛い思いしとる

俺、弱すぎやろ…

1人、また辛くなって、顔を俯かせ、目を瞑る

「いつでも頼って？」

笑顔で、心配そうな顔をして、

俺にそう話しかける紫耀くんの顔が

脳裏をよぎる

俺より何倍も辛い思いをしとるんに、

明るく、前向きに生きる紫耀くん

たいして、そこまで辛くないことで、

精神病んで、過去ばっかに捕らわれて、生きる俺

そんなだっさい自分、

知られとぉない

話したら、俺が弱くて、最低な奴やって、

ばれてまう、

いや、もうばれてるんかな…？

ソファの背もたれに背をつけ、

天井を見上げ、さらにソファに沈む

言えるわけないやん…

離れたくないんやもん、

お願いやから、これ以上、誰も俺から離れんとって…

しゃあないか…

最低人間からは離れた方が自分の身の為や…

むしろ、離れた方が良いんか…

また、自分勝手な脳が働いた

ほんま、自分って最低やな、

紫耀くんより、辛い思いしとらんのやから、

明るく生きろってな…(苦笑)

なんで、俺ってこんな弱いんやろうか…

もう考えたくもなくて、

立ち上がり、机に勉強道具を広げ、

勉強に取り掛かった