Two's company (ページ28)

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紫耀side

話していくうちにどんどん顔が歪んでいく廉

まずい話でもしちゃったかな？

そう思いながら話を続けていると、

とうとう、廉が限界みたいな顔をした

前、泣いたときみたいな顔

すごく苦しそうで、

壊れちゃいそうで、

崩れそうで、

見てるこっちまで、泣きそうになるぐらい、

苦しそうな顔

そこで、苦しいのか、悲しいのか聞いてみた

すると、

涙と共に「苦しい」とこぼした廉

その姿に胸の奥がギュッっと痛む感じがした

ぽろぽろと次々に涙を流す廉

そんな廉を見るのが苦しくて、

1人じゃないって分かってもらいたくて、

廉を優しく包み込んだ

廉の体はひどく震えていて、

胸が締め付けられる

廉は、俺が思うに、

ずっと我慢してきたんだと思う

前、聞こうとして言わなかった。

あれは、転校してちょっとしか経ってない俺には話したくない

って感じじゃなかった

根本的に、誰にも言いたくなさそうな…

だから、ずっと我慢してきたんだと思って、

「我慢しないで」

そう声を掛けた

すると、俺の制服の肩の部分に廉の涙が落ちた感覚

廉の涙声が少し大きくなった

安心したのかな…？

俺の背中に手をまわし、

しがみついて、

わんわん泣き始める廉。

俺はそんな廉を優しく抱いたまま、

優しく廉の頭を撫でた

廉を苦しめるもののことはまだ言えないみたいだけど、

前、辛いとか、言わなかったから、

そのことは言ってもらってよかった

完全とは言えないけど、

まだ幼い心

まだ社会に出る準備期間

廉のこの感じだと、

だいぶ、前？ぐらいから、抱え込んでるんだと思う

高２の前からでしょ…？

辛くて、きつくて仕方がなかっただろうな…

そんな廉を守りたいという感情が一気に芽生えた

俺の腕の中で震え、たくさん涙を流す廉の心の支えになりたい

廉を深い闇の底から解放してあげたい

そう思った

しばらくし、廉は落ち着いたのか、体を離す

大丈夫か？と聞くと、

大丈夫と答えて、ごめんなさいと謝られる

…人に頼ることは、迷惑掛ける

そう思って、今まで頼らなかったのかな？

そう思いながら、廉にいつでも頼るように言う

すると、廉の瞳から涙が一筋こぼれる

俺はその涙を拭う

少しだけ話した後、

廉が何かを言いたげに口を開く

その話を聞こうとすると、

昼休みが終わる前の予鈴が鳴って、

俺らは急いで教室に戻った