其ノ四 ページ5
眩しい朝日が屋上に舞い込んで来るのがわかる。
泉｢朝かー…｣
花くんはまだ寝ている見たいだ。
立って伸びをすると、髪を軽くとかす。これは日課だ。
とかし終わったら、花くんのほっぺを軽く叩いて、｢朝だよー｣と言い起こす。
花くんは薄く目を開けて欠伸をし、｢おはよ…｣と眠そうに呟いた。朝日に輝く頬がより一層花くんの綺麗さを際立たせていた。
貴｢床で寝たから身体中痛い…｣
花子｢え？俺痛くないんだけど｣
貴｢それ多分私が抱いて寝てたから。｣
と真顔で言うと、は？と言ってほっぺをギチギチ言わせながらつねられた。
貴｢ちょ、花くん力強っ、痛いよ痛い……ちょっあだだだだだいだいいだいいだいゆるひてえええ｣
涙目になりながら言うと仕方ないナという顔をして離してくれた。ちぎれそう。まだ鈍い痛みが続いている。
花子｢もう勝手なことするのはやめてネ｣
貴｢そんなこと言って満更でもなかったりして？｣
花子｢そ、そんな訳っ……！｣
顔を赤くさせながらそんな訳ないっつってもねぇ？
貴｢あっれ？花クンもしかして図星ー？顔赤くなってるけどー？｣
花子｢っちがう！！｣
貴｢花くんほんと可愛い。そこら辺の女の子より可愛いんじゃない？｣
と笑いながら言うと花くんは急に顔を近づけて、
花子｢僕だって男だよ…体格差があるからって舐めないでよネ｣
と言った。
私は花くんを押し倒し手を頭上に押し付けた後
少しでも動けば唇が触れてしまいそうな距離まで顔を近づけた。
貴｢じゃあ、襲ってみる？私のコト…｣
驚いて固まっている花くんに私は口付けをした。
花子｢んむっ…！？んっ……ふぁ…やめっ…ほんと、に…｣
しばらくして私はキスをやめ、こう言った。
貴｢…っ、はぁ…男の子なんでしょー？これくらい出来るよね？｣
花子｢…負けました……｣
顔を隠す指の隙間から見えた花くんの顔は、まるで夕暮れ時の太陽のように赤く染まっていた。
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作者名：スポ隊下っ端??かるの?? | 作成日時：2018年11月15日 0時
