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episode9.確信 ページ9

あの日はとても暑かった。


蝉が忙しなく鳴き、太陽がギラギラと照りつけてくる、そんな夏。



M先生はソフトボール部の顧問だった。
以前にも(1年生)指導を頑張りすぎて肉離れを起こし、まともに歩けなくなっていたのだ。


M先生は









倒れた。


表には『熱中症』ということにされていたが、
僕はどう考えてもおかしいとおもっていたのだ





結局

三者懇談は急遽取り止めになり
僕らはM先生がいない新学期を迎えた。





しかしおかしい。
どう考えてもおかしいだろう。



本当に熱中症だけなのなら1ヶ月以上も
入院するものなのだろうか。


それは僕以外の誰もが疑問に
思っていただろうが。



ある時、僕は図書室で友人とばったり会い、
M先生のことを話していた。



「M先生って熱中症で入院してる
らしいなぁ。」


「…違うやろ」


「ん?」


「絶対熱中症だけやないやろ。1ヶ月以上も入院してるんやで?」


「…ほんなら何でなん?」



「…それは…多分…私の推測やけど」


僕はそこまで言って友人の後ろに立っていた
司書の先生を見つけた。




「…脳梗塞とちゃうかな…。」


「…ありえるな。」



司書の先生は話が聞こえていたのだろうか。

何か言いたげな表情でこちらを見ていたのを
僕は忘れない。




脳梗塞



当時55歳だったM先生は喫煙者だった。
脳梗塞になったとしても十分あり得る。





母も同意見だった。



この時だ



僕の推測が確信に変わったのは。

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A - ゆうさん» 「だけど確かに前に、進んでいる」この文以降の1文1文が心に響きました。私は今、どちらかと言うと止まっている方だと思うので、とても励まされた気がしますw!……長文失礼致しました。これだけは作者の人に伝えたかったのでw (2014年8月8日 1時) (携帯から) (レス) id: c5a472413d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - Aさん» はい!ありがとうございます! (2014年8月8日 0時) (レス) id: 5b35e72707 (このIDを非表示/違反報告)
A - ゆうさん» 夜遅くにすみません…まさかコメントして返信がくると思ってなかったので嬉しかったですwwこれからも小説(と呼ぶのでしょうか?)、がんばって下さい! (2014年8月8日 0時) (携帯から) (レス) id: c5a472413d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - Aさん» コメント返せて無くてごめんなさい!全然大丈夫ですよ!気にしないで下さい。読んでくれてありがとうございます。 (2014年8月7日 21時) (レス) id: 5b35e72707 (このIDを非表示/違反報告)
A - すいません。色々と間違えました。初めてコメント(?)したので… (2014年8月7日 15時) (携帯から) (レス) id: c5a472413d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう | 作成日時:2014年2月23日 15時

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