双黒が任務するお話[4] ページ11
× × × × × ×
中也｢気色悪ィ笑い方すんなや。…んで、何が分かった。｣
中也は太宰に悪態をつきつつも、その真意に気付いていた。
太宰｢いや、これからの方針が決まった。
…300ある手札の内、一番キツめの策でいこう。｣
そう言い、中也に答える太宰が浮かべていた笑みは、普通の笑みではなかった。
口許こそ笑っているものの、目に浮かんでいるのは、残虐さが見える鋭い光だった。
灰原｢き、キツめの手札、ですか？｣
不安そうな顔の灰原に、太宰は再び微笑む。
太宰｢そう。敵が、もう二度と僕達に手を出せなくなるような手札、さ。｣
灰原｢へぇ！どんな？｣
少し明るさを取り戻し、目をキラキラさせる灰原。
それに対し、背筋に悪寒を覚える同級生達。
太宰が笑っている時にはロクな事が起きない
ということを、嫌というほど思い知っているからだ。
太宰｢ふふ、知りたいの？｣
灰原｢はいっ！｣
太宰｢それはねぇ…秘密♡｣
灰原｢えぇ、何ですかソレ！凄い気になるじゃないですか！｣
太宰が言わなくてよかった、と口には出さないが心の中でハモる灰原以外の全員。
太宰｢ふふ、君はいつもいい反応をしてくれるから嬉しいよ。｣
灰原｢ありがとうございます！｣
中也｢礼言うとこかソコ!?｣
我慢できなくなった中也が勢いよくツッコむ。
だが、太宰はそれには反応せず、相変わらずの笑みで教室の出口へ向かう。
太宰｢まぁこの件は、僕達が明日にはきれーに片付けておくから待っててよ。｣
灰原｢はいっ！任せました先輩!!｣
太宰｢それじゃ、僕一寸出てくるね。｣
夜蛾｢おい、おさ((ｶﾞﾗｶﾞﾗ…ﾊﾟﾀﾝ
夜蛾が名前を呼ぶも、手をヒラヒラと振って出ていってしまう太宰。
残された者達は、ため息を着くばかりだ。
夜蛾｢はぁ…もう好きにしろ……｣
五条｢はっ、相っ変わらず何考えてんのか分かんねー。｣
硝子｢分かろうとするだけ無駄じゃないの？｣
夏油｢私もそう思うよ。…相方はこんなに分かりやすいのにね。｣
中也｢あ"？｣
× × × × × ×
…その夜。
夕方教室を出て行った太宰は、寮に帰って来ず、連絡も取れなくなった。
中也｢…どこ行きやがったアイツ…｣
中也の呟きは、月明かりだけが照らす部屋に寂しく落ちた。
太宰治、行方不明────
× × × × × ×
長い間更新停止してしまいすみませんでした…
待っていてくれた方々、ありがとうございます!!
これからもよろしくお願いします。
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雪姫 - それと太宰治の規格外で異常な頭の良さが初めてさしす組に知れ渡った時のお話もお願いします！沢山リクエストしてしまってすみません (2021年9月8日 11時) (
レス) id: f0b1c73d73 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - 初めまして。面白い作品ですね！リクエストなのですが...双黒が双黒と言われるようになった任務の話や夏油傑が違反していないみたいですからそのお話や映画の文ストの呪術廻戦ver.も書けたら書いて欲しいです！！これからも更新頑張ってくださいね (2021年9月8日 10時) (レス) id: f0b1c73d73 (このIDを非表示/違反報告)
あひ(プロフ) - 魔水さん» 魔水さんいつもありがとうございます…光栄です…この回が終わり次第頂いたリクエスト消化するんでそれも読んで貰えたら嬉しいです！！ (2021年4月13日 16時) (レス) id: 971f9b714d (このIDを非表示/違反報告)
魔水(プロフ) - はぁ……やっぱり何回読んでも最高… (2021年4月13日 8時) (レス) id: 7488c2f673 (このIDを非表示/違反報告)
あひ(プロフ) - 赤美恭さん» こちらこそありがとうございました！それもいいですね!!影から見守って見つかって一緒に祓われましょうか() (2021年2月23日 9時) (レス) id: 3b7f0ae71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AHI | 作成日時：2021年2月14日 19時
