文豪×呪術

また明日【改】[6] ページ47

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順平｢…んぅ…｣

悠仁｢すぅ……すぅ…｣

七海｢…ｺｸｯ……ｺｸｯ｣

任務帰りの車の中にて。

時刻的にはまだ昼間だったが、後部座席の三人は全滅だった。

七海までもが船を漕ぎ、夢の中へ飛び立とうとしている。

中也｢くァ……アイツら全滅かよ…ま、慣れねェことすりゃ疲れもするか…七海に関しちゃ昨日も戦闘あったみてェだし。｣

そう言う中也も、実質欠伸を噛み殺していた。

伊地知｢そうみたいですね。…でも、中原さんもずっと動いていたんじゃないですか？｣

中也｢どうってことねェよ。…どっかの悪魔みてェな包帯野郎が、俺の事コキ使いやがるからな。アイツに出会ったのが運の尽きだ。｣

伊地知｢太宰さん、ですか。…あの人にはどこまで見えているんでしょうね。｣

伊地知が遠い目をして呟く中、中也はケッと言う顔で窓の外を見る。

中也｢考えるだけ無駄だ。｣

伊地知｢ですね。｣

苦笑する伊地知に、中也は視線を向けて言った。

中也｢手前こそ、またクマ濃くなってねェか？寝れてんのかよ伊地知。休みは？｣

その優しく、心配の含まれた視線や言葉、声から、伊地知の目に涙が浮かぶ。

伊地知｢中原さんからそう言って頂けるだけで疲れが無くなっていく気がします…｣

中也｢…手前かなり溜まってんな。後で馬鹿どもシメとくわ。近いうちに休みが来るはずだぜ？｣

伊地知｢なっ、中原さぁんｯ…｣

中也｢おい泣くなって!?安全運転で頼むぞ!?｣

伊地知｢もちろんです…｣

弱々しく言う伊地知に、五条と太宰の最恐コンビへの殺意が高まる中也。

中也(一回マジで殺そう、どうせ死にゃしねェ())

なんて物騒なことを考えているとは露知らず、立ち直った伊地知が後部座席に向けて声をかける。

伊地知｢みなさん、そろそろ着きますよ。｣

悠仁｢…んｯ………おれ、ねてた？｣

中也｢おう、ぐっすりだな。｣

悠仁｢うげｯ、恥ずかしっ!?｣

最初こそほわっとしていたものの、直ぐに覚醒する虎杖。

の肩に頭を乗せ、未だ夢の中の順平と、その隣で腕を組んでいる七海。

悠仁｢…もしかしてナナミン、寝t

七海｢寝てません。｣

悠仁｢え、でもさっき肩がビクッて

七海｢寝てません。｣

悠仁｢ソウデスカ…｣

虎杖の質問を一刀両断する七海だが、それが強がりであることを中也は知っていた。

もちろん、口には出さなかったたが。

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