太宰さんの話。[5] ページ16
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夜蛾「お前はなぜここに来た。ここで何を学ぶ?」
場所は変わり、ここは東京都立呪術高等専門学校学長室。
雰囲気ある木造作りの部屋に、ろうそくの火が揺らめいている。
そんな部屋の中心部に立つのは太宰。
目の前には剃り込みを入れたイカつい男。
2人のやり取りを見守るように後ろの柱にもたれるさしす組。
太宰「そこの3人に連れてこられたからだよ。それに、ここはより人の感情に触れられて、より死に近い場所にあると思ったから。それだけだよ。」
太宰は丁寧に、だが本心は見せない、そんな表情で答えた。
実際、太宰の頭の中は(うわっ、何アレ暑苦しいなぁ…先生?非合法組織幹部の間違いじゃないの?)
なんてクソ失礼な事しか考えてなかった。
ちなみに五条の頭の中も太宰と似たり寄ったりだ。
夜蛾「…死、か。お前は自分が死ぬためにここへ通って呪霊を祓うのか?そんな覚悟があるのか?」
夜蛾の厳しい返答にも太宰は動じない。
むしろそんな空気を打ち壊す様な気だるげな返事を返す。
太宰「面倒くさいなぁ…そう言ってるだろ?
…ただ、そうすることで、もしかしたら何か見つかるかも知れないじゃないか。」
夜蛾「ほう、では生きたい、と?」
夜蛾は口元に笑みを含ませ、挑発する様に言った。
太宰「そこまでは言っていないさ。ただ、試す価値はある、だろ?」
太宰も同じく、相変わらず本心の見えない笑みを浮かべて言った。
が、夜蛾はその目の中に微かな光が揺らめいていたのを見逃さなかった。
夜蛾「はっ、まぁいい。…お前ら、寮に案内してやれ。太宰、荷物はまとめておけ。運び入れは近いうちに行う。」
夜蛾の出した結論に、笑顔で振り向く太宰。
太宰「ふふっ…ということでみんな、よろしくね?」
太宰の挨拶に、他も笑いながら返した。
夏油「あぁ、よろしく。」
硝子「こちらこそ。」
五条「メーワクかけんなよ?」
「「「お前が言うな」」」
見事にハモった夏油、硝子、夜蛾。
それを見て一瞬惚けたあと、さらに笑い出す太宰。
訳わかんねぇとキレだす五条。
呪術高専1年の、新たな日常の始まりだった。
× × × × × ×
学長はこの時夜蛾さんじゃないですが、分かんないので夜蛾さんです。
学長代理で話聞いてる、みたいな感じにしといて下さい()
ラッキーアイテム
喜久福
ラッキーキャラクター
太宰治
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あひ(プロフ) - 赤美恭さん» いえいえ、こちらとしては、読んで頂けるだけで土下座物なので…お気遣いありがとうございます。楽しんで書かせて頂きますね!! (2021年2月14日 16時) (レス) id: 3b7f0ae71c (このIDを非表示/違反報告)
赤美恭(プロフ) - こちらこそ有難う御座います。楽しみに待っておりますね!ゆっくりで大丈夫ですから健康に差し支えない程度に急がずで^^* (2021年2月14日 15時) (レス) id: 9a2b9c4af4 (このIDを非表示/違反報告)
あひ(プロフ) - 赤美恭さん» それからリクエスト頂き感謝します!!2年生ズと先生の出会い、それからパーティー編ですね、承知しました!!個人的に書くか悩んでいた所だったので、喜んで書かせて頂きます!!続編の方で書こうと思うので、気長に待っていただけると嬉しいです。長々とすみません() (2021年2月13日 22時) (レス) id: 3b7f0ae71c (このIDを非表示/違反報告)
あひ(プロフ) - 赤美恭さん» コメントありがとうございます!!そう言って頂けて本当に嬉しいです!!キャラクターの姿が想像できて楽しいなんて物凄い褒め言葉を頂きました…これからも作者の妄想に付き合って頂ければ幸いです。 (2021年2月13日 22時) (レス) id: 3b7f0ae71c (このIDを非表示/違反報告)
赤美恭(プロフ) - 無茶を承知の上でのリクエストのようなものですのでスルーして頂いても構いません。これからも応援しております (2021年2月13日 20時) (レス) id: 9a2b9c4af4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AHI | 作成日時:2021年1月30日 23時