歪んだ感情の行き先【派生作品】 (ページ10)

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Chapter9　『やくそく』ページ10

信者「…誰もいませんね…。」
弐葉『えぇ。来ていませんので。』
信者2「すみません。失礼いたしました」
弐葉『いえいえ。皆様の方こそお気をつけてくださいね(ﾆｺ』

ｷﾞｨｨｨ…ﾊﾟﾀﾝ

扉が閉まる音が聞こえ、ほっと安堵する。

弐葉「もうええよ」
『おん。』

弐葉がもういいといったので箱から出てくる。

『な、なぁ。それでさ…』
弐葉「あー。さっきの奴らんことか？」
『せや…。俺がやったんや…』

一体どれほど罵倒されるだろう。
怒り狂い、俺を捕まえて殺すのだろうか。
そう思い思わず身構えてしまう

が彼の行った言葉は俺の予想を遥かに超えた言葉だった。

弐葉「別にええよ。どうせ、俺のことなんて見てないし。」
『…え？』
弐葉「ん？」
『いや…普通は、親殺されたら怒るやろ。』
弐葉「俺はちゃうからｗあ、せや！じゃあ約束しよ！」
『何を？』
弐葉「俺を外に連れてって」

俺の瞳を真っ直ぐに見た少年。弐葉はそういった。

弐葉「うちのやつらは皆出してくれへんねん。本読んでばっかやしつまらん。」
『そういうことかぁ…』

そういうことなら良いと思う。
確かにここの檻の中には本が大量に積み上がっている。
この条件を飲むか飲まないか。どうしようと考えていると弐葉がつぶやく

弐葉「あとな、俺ここから出る抜け道知っとるんよ。せやからこの条件飲んだら教えたげる。」

この一言で俺の気持ちは一気に傾いた。

『ッ！飲むわ！』
弐葉「良かったぁ〜！じゃあ指切りげんまんしよ」
『ええよ！』

「『ゆーびきーりげんまん、嘘ついたらハリセンボンのーます！指切った！』」

その声だけが檻の中に響いていた。

【幼き日に交わした少年らの約束】

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CharacterProfile

弐葉＿ふたは
⇒5歳ほどの見た目。
蔵に閉じ込められていた少年。
教祖の息子でほぼ監禁状態。

涼介＿りょうすけ
⇒27歳ほどの青年。
信者のうちの1人。熱い信仰心を持つ。
個性は瞬間移動で何処に居るかの把握ができていればそこに飛べる。

葉乃＿はの
⇒27歳ほどの青年。
信者のうちの1人。入信順としては涼介より遅い。