Chapter5 『わすれたふり？』 ページ6
その後、家に帰ると父さんと母さんは俺のことも忘れてお酒を飲んで騒いでいた。
父「あはははは！まさか、こんな良い個性だったなんてな！」
母「こんなに暗殺業にピッタリの個性無いわよ！！」
いつもは、いつもはお酒飲んだ時話しかけないけど
今日は少し、勇気を出して聞いてみた。
もしかしたら忘れてるかも知れないし、サプライズで忘れた振りなのかもしれない。
『あ…の、父さん、母さん…』
両親「あ゛？」
『ﾋｯ…』
父「なんだよ…影斗。」
『きょ、きょうは…』
母「今日は影斗の個性が出ためでたい日でしょ？あんたも好きなもの食べていいわよ。」
『ち…がくて…』
父「は？早く言えよ」
『お、おれのたんじょうび…だから…』
恐る恐る聞いてみる。
思わず、怖くて下を向いていたが、2人がずっと無言なので思わず見てみる。
その2人の目は、冷めきっていた。
まるで、俺に興味はない、と言わんばかりに。
父「そういえば…そうだっけか？」
母「あぁ、ちょうど5歳だから個性が出たのね」
父「なるほどな！！あぁ、予想が当たってよかったなぁ〜。」
母「誕生日ってことは忘れてたわｗｗｗ」
そう言いながら笑ってる2人。
俺は、なんて言えばいいかわからず、ただただそこで立ち尽くしていた。
その後父さんと母さんの放った言葉が何故か忘れることができない。
父「でも、こいつの生まれた日なんて祝う価値がないだろう？」
母「そうねぇ…。個性が良かったから気にいっただけでとんだ不出来だったんだもの」
両親「あははははは！」
俺は愛されることを諦めた。
【愛されたいなんて願わなければよかった】
Chapter6 『はじめてのしごと』→←Chapter4 『びょういん』
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