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side A
｢こんにちは｡イワヤマです｡ギリギリ間に合ったかな？｣
さぞ当たり前かのように､手慣れた顔した“イワヤマ様”がカウンター越しに艶やかに微笑んでいる｡
｢･･････何故､ここがバレた｣
リーク元は敬浩か？ヒロムか？
｢えっ？｣
｢････････････いえ､何でもないです｣
そうか､
ん？そうか？！
いや､よく分かんないけど､そっちがそうなら､こっちもそれに付き合うのが妥当？
.
｢･･････お待ちしておりました､イワヤマ様｡お席にご案内致します｡｣
まさかの事態にインカムで｢至急！レセプション誰か！よろしく！奥の個室使います！｣そう流して､奥の個室へと彼を案内｡
相変わらず､笑顔を貼り付けてる彼に､私は状況を掴めてない｡
｢あの･･･こちらに､差し支えない程度で結構ですので､御記入頂いて宜しいですか？｣
どっかのヴォーカリストとは違い､丁寧に椅子に腰掛けた彼は長い指でカルテを受け取って黙って空欄を埋めていく｡
ってか､何考えてんだ？！この人！
“イワヤマ”って何？！
.
その時
“フロント誰か行ってよ”
“何で誰もいないの！”
“A､個室？！なんで？”
灯里の怒号がインカムから聞こえてきて､思わず苦笑い｡
｢ちょっと､失礼しますね｣
灯里の怒号止めるのが最優先事項みたいなので｡
.
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作者名：りあ | 作成日時：2017年1月25日 20時
