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side A
｢ごめん｡･･････あの子は彼女じゃないよ｡まだね｡いつか､そうなりたいとは思ってる｡｣
そうだと思った｡
あの雰囲気は､私の知らない敬浩くんだったから｡
｢ただ､もうひとつ･･･言うつもりは無かったけど･･････記事は止めたけど､Aとの事も書かれてたんだ｡｣
｢え？私？｣
｢俺にも､誰にも､Aを傷つける権限は無いのにな｣
真っ直ぐ私の目を捉える敬浩くんに目を逸らせない｡
｢HIROさんにお願いして､消してもらった｡だから､不用意に会うことは出来なかった｡でも結局､傷付けたのは俺だったな･･･ごめんな･･･｣
｢･･･････そっか｡｣
きっと､私の知らない所で､敬浩くんも傷付いたんだよね｡
｢敬浩くんの想いが､通じ合えるといいね｡｣
それはただの言葉じゃなくて､心から､そう思えた｡
優しさで溢れる敬浩くんが､幸せになれるように｡
｢ありがとう｡Aは･･･通じ合った感じ？｣
｢あっ､いや･････････まだ･･･｣
なんて答えていいのか分からず､苦笑いの私
｢まだ？さっき腰に手､回してたけど！おい！今市！｣
“どうなってんだ！”と隆二に詰め寄る､お兄ちゃん炸裂の敬浩くん
｢はははは！すみません｡･･････ちゃんと､通じ合ってますよ｡Aさんの事､大切にします｡｣
｢そうなの？！｣
｢そうなの？！｣
｢そうなの？！｣
三人息ぴったりですね〜､と笑う隆二だけど･･････
｢ってお前も分かってなくて腰に腕回されてた訳？｣
｢いや､だって･･････｣
ヒロムは呆れた顔した｡
告白まがいな事はしたけど､隆二からは止められて
ちょっと迷惑だったかなって反省して･･･
偶然､帰り道に会って､それでやっと､ようやく､連絡取り合うようになった訳で･･･
知るわけないじゃん！！！！
.
.
男という生き物は､時に理解し難い時がある｡
｢あん時の隆二で､見直したよ！あんな事しそうにないじゃん｣
｢ははははは！意外と好きです｡あぁいう感じ｡｣
｢俺それ見たわ！でも､結構おふざけしてるよね｣
｢ははは！恥ずかしー｣
ふと気づけば､男３人だけで盛り上がってます｡
.
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作者名：りあ | 作成日時：2017年1月25日 20時
