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ファウル ページ47

R「翔太くん、ごめん。」



翔太くんが触れようとしていた腕の、反対側。


周りの音に掻き消されない少し大きな声が、突然耳元に近付いた。



無防備に下ろしていた私の手のひらを、蓮さんがぎゅっと握る。


するとそのまま、強い力で引っ張られた。



A「え?!蓮さ、」

R「翔太くんには悪いけど、俺コイツとキスした仲なんで。」

S「・・は?」



『翔太くんには悪いけど、俺コイツとキスした仲なんで』―――・・


またもや、意味が分からない状況に進んでいる。


人って驚き過ぎると、まともに言葉を発する事が出来ないみたいだ。



蓮さんにいきなりキスされた時も、同じ事を考えていた。


瞬きをも忘れていたのに、
一段と大きくなる周りの歓声に、体がびくりと震える。



きっと翔太くんがさっき言ってた、
『裸見た仲』とやらに、蓮さんが張り合って出た台詞なのは分かってる。


でも張り合う必要有る?蓮さんには無いハズだ。


そもそも、手を繋がれた辺りから最適解が出せていない。



A「ちょっと何言って、」

R「どっちがAさん連れてくかって話でしょ?俺が一緒に行く。」

S「はぁ?何で。」

R「翔太くんより、俺のキスの方がエピソード強いし。って事は、これ俺の勝ちじゃない?」

S「強いって、別にコイツとの仲良し自慢してる訳じゃないんだけど。・・つーか何?キスって。」

R「あ・・やべ、」



理由はよく分からないけど、蓮さんも私と一緒にお店を回りたいらしい。


だから、翔太くんを上回る要素を突き付ければ、
『どっちが私と一緒に回るか闘争』とやらを、終わらせる事が出来ると思ったのだろう。



だけど翔太くんの表情は、
その言葉に、不審さを最前に押し出したものから、一気に不機嫌さを滲ませるものへ。


それを見て、蓮さんは気まずそうに目を逸らす。


いやいや、1番気まずいのは私なんですけど・・!



A「翔太くん?そ、それには、理由がありまして・・。」

S「・・Aキスしたの?蓮と。」

A「いや、そ・・それは、」

R「・・・。」



しどろもどろになりながら、翔太くんに釈明する。


別に説明する必要も無いのかもしれないけど、誤解されたままじゃ恥ずかし過ぎる。



微妙な空気が漂う中、蓮さんは、
決意を固めるかの様に唇をぐっと噛むと、もう1度私の手を引き寄せた。




R「―――・・行こ。」




今度は、もっと大きな周りの悲鳴。



蓮さんが突然、私の手を引き、走り出したからだ。

話してよ→←腕を引く



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瑠璃 - 面白いです!続きをまっています!更新がんばってください (9月12日 5時) (レス) @page50 id: 8b59f5379b (このIDを非表示/違反報告)
綾乃(プロフ) - 更新待ってます、、、 (2023年3月14日 1時) (レス) @page50 id: f5add56306 (このIDを非表示/違反報告)
ぴかちゅう - もう更新されませんか? (2023年3月4日 23時) (レス) @page50 id: b911419e01 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - ドラマ見てるみたいで楽しく読ませて頂きました!続きが気になりすぎますᰔᩚ ᥫᩣ (2023年1月22日 1時) (レス) id: 086f2092e1 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤ(プロフ) - はじめまして。続きが楽しみで、読み返してしまいます。更新を楽しみにしています。 (2022年8月30日 13時) (レス) id: 1cdd29dcae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:xion | 作成日時:2022年5月11日 13時

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