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恋と衝動 ページ23

カチャカチャと美幸さんが洗い物をする音に紛れて、翔太くんは続ける。



S「恋なんて、もっと汚いもんじゃん。」

A「・・え?」

S「ドロドロの独占欲と衝動。そんなもんだろ。」



至って平然な態度のまま、衝撃的な言葉。


何も答えられない私へ、翔太くんは矢継ぎ早に次の台詞を放つ。



S「優しくとか、丁寧にとか。そんな余裕無くなんのが恋でしょ。」

A「しょ、翔太くん・・?」

S「蓮のあれはー・・まぁ、ただ自分でそう思い込んでるだけじゃない?」

A「・・・。」

S「唯に恋してる、って信じたいだけ。」



ずっと『あの子』呼びだった彼女の存在が、
翔太くんの意思で、『唯』に替わる。


その瞬間、
比較的穏やかだった彼の瞳が、温度を下げた気がした。



・・蓮さんと翔太くん、そして唯さん。


3人の関係性が、いまいち掴めない。


話し声や小さな笑い声が響く店内の中で、自分だけが取り残されている気がする。



A「・・でも、」

S「ん?」

A「思い込みから・・本当の恋になる事だって、ありますよね?」

S「・・・。」

A「大切だから、衝動よりも理性が勝るというか・・分からないですけど。」

S「・・・。」

A「翔太くんは、そういう経験無いんですか?」



自分でも、何でこんなムキになっているのか分からない。


だけど何故か・・あの2人には何かがあるんだ、と信じたかった。



―――昨日目で見て、間近で感じたものを、偽物だと思いたくないから?


彼女へ向けるひたむきな蓮さんの気持ちを、バカにされた気がしたから?


・・蓮さんが私に冷たく接するのは、
唯さんという特別な存在が居るからだって、思いたいから?



翔太くんを見るのが、少しだけ怖い。



S「・・無いわ、俺には。そんな綺麗な感情。」

A「翔太く、」

S「Aに良い事教えてあげる。」



冷たい表情から、効果音が付きそうな程にこやかな笑顔。


私が何かを言おうとするのを遮る翔太くんは、
きっと頭の中では色々考えている、ズルい大人なのだ。



S「男なんてみんなそうなの。好きになったら、雁字搦めにしたくなる。」

A「・・っ、」

S「俺の事だけ考えてれば良い、俺だけ見てれば良いって。そういうもんでしょ。」

A「・・・。」

S「衝動的なんだよ、恋なんて。俺も・・Aが夢見てるあの蓮も、頭の中はそれだけだから。」

A「でも、」



S「俺は好きになったら、絶対優しくなんて出来ない。」

無味無臭→←解明せよ



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瑠璃 - 面白いです!続きをまっています!更新がんばってください (9月12日 5時) (レス) @page50 id: 8b59f5379b (このIDを非表示/違反報告)
綾乃(プロフ) - 更新待ってます、、、 (2023年3月14日 1時) (レス) @page50 id: f5add56306 (このIDを非表示/違反報告)
ぴかちゅう - もう更新されませんか? (2023年3月4日 23時) (レス) @page50 id: b911419e01 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - ドラマ見てるみたいで楽しく読ませて頂きました!続きが気になりすぎますᰔᩚ ᥫᩣ (2023年1月22日 1時) (レス) id: 086f2092e1 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤ(プロフ) - はじめまして。続きが楽しみで、読み返してしまいます。更新を楽しみにしています。 (2022年8月30日 13時) (レス) id: 1cdd29dcae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:xion | 作成日時:2022年5月11日 13時

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