０話 ゼロの蜜 ページ2
*Aside*
“千代田Aくん”
私達がゼロに配属したあの日。
“君は非常に優秀な『女性』だ”
私に告げられた任務は、あまりにも酷なものだった。
“君にはこれから先、公安調査庁よりも優れた情報収集を担う者として、警察庁で活躍してもらいたい”
ほんと、笑っちゃうわ。
“今までの功績を讃え、君には特例として、警察庁……いや。国家公安のハニートラップ要員になってもらう”
“え……？”
その言葉は、私の目の前を真っ黒にするのには、充分過ぎた。
“対象は左右翼、テロ、日本に潜入しているスパイ、時に警察庁及び警視庁の内偵など様々だ。君はただの警察だけにとどめるには、非常に惜しい美貌だからな”
美貌……？
そんなものが、何だって言うの。
日本を守る為に色んな事を頑張って、こうして公安警察になったのに。
私が今まで、公安部で積み重ねてきたものは何だったの…？
“これは国家公安委員会の意思でもある。婦警として、これ以上に名誉な事はないだろう？”
“……っ、恐悦至極に…ございます……”
震える声で、私はそう答えた。
拒否権が無い事は当たり前で。
私がゼロに配属された、真の理由。
私の価値は見た目だけだと言われてるみたいで、それが悔しくて、哀しかった。
“───A、愛してる”
真っ先に思い浮かんだのは、愛しい彼の姿。
ごめん陣、私……
“A……”
あの時の、零の悲痛な表情が忘れられない。
私よりも辛そうだった。
何で零が、あんな顔するかなぁ。
“……お願い、零。陣……陣平には、絶対に言わないで……”
“いいのか？本当に、それで…”
“えぇ…。だって、余計な心配…掛けたくないから…”
“…っ、クソ…ッ！俺が……俺がAを守る…っ！”
“ありがとう、零…っ”
同じゼロである零だけが知っている、私の秘密。
もしもあの時、私が陣平に全てを打ち明けていたら。
『A、愛してる。幸せにな。
追伸
降谷はいい奴だぜ』
私達の未来は、何か、違っていたかな───…？
*
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ゆかの(プロフ) - リンリンさん» リンリン様！初コメありがとうございます！！アッ…そんな…泣いてくださったのですか(; ;)！？感激過ぎて全私が泣きました…(TT)←精一杯更新頑張りますので、ぜひまた遊びにいらしてくださいませ！ (2018年6月27日 13時) (
レス) id: 2d500e497d (このIDを非表示/違反報告)
リンリン(プロフ) - 初コメ失礼します！とっても面白いです！涙無しじゃ読めないです！気がついたら泣いてました（笑）更新楽しみにしてます！ (2018年6月27日 2時) (レス) id: af982d2a03 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかの(プロフ) - ＊°_梨紅葉さん» 梨紅葉様！初コメありがとうございます！！なんて恐縮なお言葉でしょうか…！文字書き冥利に尽きます…！本当にありがとうございます！！これからも精一杯更新頑張ります(｀・ω・´)ゞぜひまた遊びにいらして下さい！ (2018年6月21日 8時) (レス) id: 2d500e497d (このIDを非表示/違反報告)
＊°_梨紅葉(プロフ) - 初コメ失礼します！名探偵コナンのいろな小説を今読んでいますが、この小説が1番大好きです！更新楽しみに待ってます！ (2018年6月20日 19時) (レス) id: cec72675c0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかの(プロフ) - しろさん» しろ様、嬉し過ぎるお言葉ありがとうございます…！！ほんともう感激過ぎます…！松田さんもなんですが警察学校組は本当に生きてて欲しかったと思います…(泣)過去編！ご期待に応えられる様に頑張ります！！ぜひまた遊びにいらしてください！ありがとうございました！ (2018年6月14日 10時) (レス) id: 2d500e497d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆかの | 作成日時：2018年6月1日 12時
