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「ほーら、タネも仕掛けもございません！しかし握っていた手を開くと……はい、飴ちゃん！」
「わぁぁぁ！」
キラキラとコンプレスの掌を見て喜ぶ夢は、飴を受け取っては彼の手品が気に入ってるようで「他には？」と楽しそうに聞いている。
コンプレスも勢いが増しているようで、バラを出したら鳩を出したりと普段なら迷惑行為極まりない手品をしては自身の個性を使った手品も披露していた。
「…死柄木弔…、嫉妬してるんですか？」
不意にそう言ってきた黒霧に「は？意味がわからん」と睨めば、彼は「コンプレスに対して殺気が出ていますよ、嫉妬してるんですか」と改めて言い直した。
俺が嫉妬？コンプレスに？
………。
「してない」
「はぁ……」
新しい名前をつけたのは俺だし、実際の親は違えど義理の親としては俺だ。
そうだから、決して今瞳を輝かせてコンプレスに構ってもらっている夢を見てコンプレスが羨ましいだなんて微塵も思っていないし嫉妬もしていない。
だがしかし、黒霧は料理が出来て万能な母親立場になれるとして、コンプレスは年がら年中手品で夢を喜ばせることの出来るお父さん立場。
なら「夢」と名付けた俺の立場どこに行くんだ？
あ゛…？何ならトガが姉で荼毘は親戚のおじさんあたりか？
そんなこと考えてたら無性に腹が立ってきた。
「とむ！飴！」
「………よかったな」
「死柄木弔……」
こちらに駆け寄ってきて、にぱっと笑う夢はどうやら「とむら」とは言えないようで、短い愛称のように俺のことを「とむ」と呼ぶ。
家はまた明日にでも考えるとして…という結論に至ったが、先程までぐっすりと寝ていた夢は眠くないようで、まだまだ元気だ。
自己紹介をすれば可愛らしくあだ名をつけてくれた。
「とむにあげる！」
「…俺に？…お前が舐めろよ」
先程までのイライラを振り切るほどの可愛くて明るい笑顔が目の前に咲いている。
自然と俺の中の苛立ちは鎮まっていった。
「いーの！とむ…、夢のひーろーだから！」
「……ヒーロー？…俺が？」
夢に個性の県について聞いたが、傾げるだけだった。その様子から見るに、個性は発現していないと皆で相談した結果、そう結論付けた。
しかし、有名な職業でテレビのどこでも報道している「ヒーロー」の話題は4歳にも通じるらしい。
……俺が、夢のヒーロー。
「……身に余る役職だな」
そう呟いては自嘲気味に笑って未だに飴を差し出している夢の頭に手を置いてくしゃくしゃと撫でた。
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39(プロフ) - 八月葉月さん» 読了お疲れ様でした。そして労いのお言葉ありがとうございます！続編は今日中に形だけでも作ろうと思いますので、次作でもよろしくお願いします！ (2019年10月24日 19時) (
レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
八月葉月(プロフ) - ひとまず、お疲れ様でした！続編が楽しみです！ (2019年10月24日 19時) (レス) id: e13aca54b5 (このIDを非表示/違反報告)
39(プロフ) - 悠羽さん» 「さんきゅー。適度にまァ…頑張るわ」「死柄木弔。コメント返信も大事ですが早くお戻りください」「おっと…。そんじゃ、絡んでくれてあんがとさん。これからもこの作品をドウゾよろしく」 (2019年10月23日 23時) (レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
悠羽(プロフ) - 39さん» ありがとうございます！これからもほのぼのライフ楽しみにしてますっ("｀д´)ゞ (2019年10月23日 23時) (レス) id: dc20c95a90 (このIDを非表示/違反報告)
39(プロフ) - 悠羽さん» 「夢とお揃いの服…！？……写真撮りたいな」「完全に乗せられてやすぜ死柄木！！(玄)」「写真はやらんが俺の携帯に収める。お前(悠羽さま)写真撮れよ」「(あ、これ完全にアウトなパターンだ)(玄)」 (2019年10月23日 22時) (レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：39 | 作成日時：2019年10月17日 20時
